この世には2種類のルアーしか存在しない。
釣れるルアーか、釣れないルアーか。
当然のことではありますが発売されているルアーは釣れるから売られている、製品化されています。
各メーカー自信を持った製品が売られています。
釣れないルアーです、と売っているものはありません。
そう謳っているものがあったらコメントで教えてください。
基本的には釣れるルアーが販売されているはずですがやはり釣れないと言われるルアーも多くあります。
ただ皆がそのルアーを釣れないというのではなく、釣れると感じる人もおり
意見が分かれるものです。
今回は釣れるルアーと釣れないルアーの違いについてご紹介いたします。
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釣れるルアーと釣れないルアーは何が違うのか
人気のルアーというのはやはり釣れると評判。
そして評判だけではなく、メーカーの販売方法によってさらに人気を出すことができます。
釣具だけではありませんがファンの多さ、宣伝のうまさというのが売れる、そして釣れるルアーとなるのです。
言い換えればファンが多くて宣伝が上手ければカッスイルアーでも人気を出すことがある程度可能です。
このような解釈をすると釣れるルアーというのはやや曖昧なもので
釣れないルアーというのは使用した上で釣れないと判断されるルアーとなります。
そもそも知られていない、人気のないルアーは悲しいことに釣れないとすら言われません。
もしこの記事をご覧になられているメーカー様で宣伝にお困りの場合はぜひ一度ご相談ください。
この釣れる釣れないは表裏一体であり、使い方次第で化けます。
結果が釣れるか釣れないかの究極の二択のようなものですので論争も起こりやすいものです。
さて釣れるルアー、釣れないルアー何が違うのか
まずは結論からご紹介いたします。
釣れると釣れないの違い
釣れるかどうかというのはそこにいる魚が好むかどうかという話になります。
ラーメンが食べたいなと思っている人に食パンを投げつけたら微妙な反応をすることでしょう。
しかし食パン食べたいと思っている人になら投げつけなくても置いておくだけで飛びつくかもしれません。
このようにお客様とも言える魚に求めるものを提供するのが我々アングラーの仕事です。
魚が何を求めているのか。
一番わかりやすいのはマッチザベイトという考え方。
その辺に10cm程度のイワシが泳いでおり、それを捕食しているのなら10cmくらいのルアーが釣れるかもしれません。
釣れるかもしれませんというのはそこにいるベイトより大きいものが来たらそれを優先することもあります。
例えば10cm程度のイワシがそこにいるから食べているのであってコノシロが入ってきたらそっちに移行することはよくあります。
逆に10cm程度のイワシを食っている状態で突然マイクロベイトやプランクトンに移行することはありません。
食わないとルアーを小さくしたくなりますが意外とでかいルアーに切り替えると食うこともあります。
波動に関しても同じようなことが言えます。
ぶりぶり泳ぐミノーが良ければまるで動かないもの、I字系のものがいいということもあります。
魚に聞いてみないとわかりませんがどういったタイミングでどういったものを好むのか、これをはめてあげる必要があります。
これが合っていないと食ってきません。
他にもカラー、レンジとさまざまな理由があります。
釣れると言われる有名なルアーでもこれら要素がハマらなければ釣れないルアーへと変貌します。
また人気ルアー、釣れると言われるルアーの効力は意外と短いことがあります。
それは人気なゆえに多くの人が使う。特に激戦区では上から下までみんな同じルアーを使っている。
それを毎日繰り返す。
となるとその人気ルアーはスレてしまうこともあります。
ただ言えることは釣れるルアーというのはどこでも、いつでも魚の求めるものにハマりやすいルアー。
汎用性の高いルアーです。
国民的何かみたいな感じです。
釣れないルアーはなかなかフィットするところがないがジャストフィットすると爆発的威力を発揮するルアーです。
例えば一定の条件下やアクションでは他にはない最強の動きをするなど。
先ほどご紹介した理論で言えば本当に釣れないルアーというのは市場に存在しません。
これ、釣れなくね?って金をかけて開発して販売するメーカーはないはずです。
皆自信を持って釣れると思って発売しています。
一部開発時に釣れないっぽいルアーを作ったが元は取りたいから無理やり販売。
バカなファンは買うだろ、的なものはあるかもしれません。
釣れるエリア、釣れないエリア
釣れるルアーは全国的に行けるものもありますが得意なエリアというものを持っています。
例えばシーバスルアーで河川、河口を中心に作り込まれたものであれば河川に強くなります。
港湾でテストを重ねたものであればそこで性能を発揮するルアーになります。
また設計するにあたり、メーカーや担当したテスターの影響を大きく受けます。
関東にあるメーカーであれば関東のフィールドに強く、九州にあるメーカーなら九州のフィールドにハマりやすいルアーになります。
とはいってもテスターは全国にいることが多いので、完全に偏るわけではありません。
例えば私がルアーを設計、担当したら
・バチクソ飛距離が出る
・磯やサーフに強い
・サイズがでかい
感じのものができると思います。
どこで作られたルアーかによってベイトや対象魚の傾向が異なってくるのも要素の一つです。
アベレージサイズによってもルアーの強度が大きく異なってきます。
テストした場所から条件が全く異なるところで使用する場合、ハマらないととことん釣れないルアーになる可能性があります。
アングラー側のメンタルによる問題
持ってはいるがあまり使わないルアー。
使いにくいルアーは釣れないと判断されがち。
例えば飛ばなかったり、エラーを起こしやすいルアーは投げ続けることができず、出場機会が少ないため評価されず、結果釣れない判定されることがあります。
ビッグベイトは釣れないと言われるのはなかなかビッグベイトで粘れない、諦めてしまうのが要因の一つでもあります。
お気に入りのルアー、スタメンほど出場回数が多くなるので必然的に実績が増え、釣れるルアーに認定されます。
釣れないルアーを作っているのは釣れない事実もありますが好みによるものでもあります。
傾向としては飛距離が出ないルアー。
操作感が難しいルアー。
トラブりやすいルアー。
アクションが地味なものも割と釣れないと思われがちです。
ミノーに比べシンキングペンシルは引き抵抗が少なく、手元に伝わってこない。
I字系ルアーも動かない、浮いているだけのものがあり、ぱっと見釣れる気がしないこともあります。
実際リアルな魚のような動きをした方がいいのか、リアルからは逸脱した存在がいいのかは不明です。
人気がゆえに起こるスレ
人気のルアーはスレることがあります。
とあるところでこれが超釣れると評判になり、みんながそれしか使わなくなった結果
そのルアーだけ限定的に釣れなくなったという実例があります。
エリアトラウトと同じ現象かもしれません。
最初は何らかの理由でその場所にフィットしていて釣れていたが魚もやはり学習するもので頻繁に訪れるそいつらの危険性を認識します。
人気ルアーでさらにその場所で人気、または定番というものは意外と釣れないルアーに認定されるかもしれません。
人気の釣れるルアーと言われていてもその情報が古い場合も同様に効果を発揮しなくなります。
魚のブームというのも流行り廃りが結構あります。
今回は釣れるルアーと釣れないルアーの違いについてご紹介しました。
釣れない、というルアーをわざわざ買うことはあまりないかもしれません。
しかし口コミだけを信用せず、アクションや使い方の動画を見てみて
これは使えそうだなと自分で判断し、使ってみると釣れるルアーもたくさんあることでしょう。
行き着くところ自分はどういったルアーを求めていて、どういったルアーで攻めたいのかということです。
その手札の中からどれを切っていくのか、それがまた釣りの楽しみの一つ。