釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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集魚できるルアーと食わせることができるルアーは違う

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あなたがルアーに求めているものは何ですか?

 

彼方まで飛ぶ力か

意のままに操ることができる力か

遠くから魚を引き寄せる力か

魚が思わず口を出してしまうほど美味そうに見せる力か

 

残念ながらこれら全てを持ち合わせているルアーは少ない

いや存在しないのかもしれない。

 

何かに特化すれば何かを犠牲にすることになる。

神は二物を与えない。

 

ルアーにおいて集魚力が高いルアーはよく釣れる

と言い切ることはできません。

 

というのも集魚すなわち食うとは限らないからです。

逆に食わせやすいルアーすなわち集魚するとは限りません。

 

 

このように似たような意味合いでも実は大きく性能が異なります。

 

 

今回は集魚できるルアーと食わせることができるルアーの違い。

それぞれのメリットとデメリット、使い分けについてご紹介いたします。

 

 

集魚できるルアーと食わせることができるルアーは違う



集魚力があるルアー

食わせのルアー

 

意味が似ているように感じますが異なります。

これら両方の意味がセットならそれはかなり頼りになるルアーでしょう。

 

しかしプラグにおいてはなかなかこれの両立が難しいところがあります。

もちろん両立しているルアーも多く存在しますがどっちかに振ると片方の能力が低下する傾向にあります。

 

後ほど詳しく解説いたしますが集魚力に優れたルアーを作ると食わせという性能において若干低下することがあります。

 

プラグにおいて、と紹介した理由はワームではこの両方を兼ねることが可能です。

匂い、味、見た目と併せ持つことができるため餌に近い存在となります。



餌も同様ですが集魚面においてプラグほどの広範囲攻撃は得意ではありませんが臭いというのはまた波動やサウンドと違った寄せ方があります。

 

水中では音や波動の伝達が起こりやすいため派手な動きをするルアー、音を出すルアーは集魚、というか魚に気づかせる面ではかなり強い要素となります。

臭いは潮の流れなど他の要素も必要となるため波動や音とはまた違った性質となります。

 

魚は、特にフィッシュイーターの場合は波動や音に敏感です。

餌をとるという面ではこれに敏感でないとせっかくの機会を逃してしまうことになります。

 

逆に小魚は大きな波動や音に敏感で逃げるようになります。

これも当然、身を守るために必要な能力です。

 

 

それでは具体的に集魚と食わせのルアーの違いについてご紹介いたします。

 

集魚できるルアーのメリットとデメリット

集魚できるルアー、つまりアピール力の高いルアーは皆様ご存知の通り波動が強かったり、強烈なサウンドを出すルアーです。

 

ミノーやバイブレーション、ブレードといった種類は違いますが強烈な波動を広範囲に撒き散らかして魚に気づいてもらいます。

ミノー、バイブレーション、ブレードのいい点としては小型でありながらそれなりに集魚力があるという点です。



他にはポッパーやペンシルといったトップ系のルアー。

これらは波動も出しつつ、水面を利用したポップ音、ラトル入りならその音で魚を寄せることができます。

 

 

広範囲といってもあたり一面にその存在を伝えることは難しいためキャストを変え

トレースコースを変えたりとやってみる価値はありますぜ

 

ヒラマサの場合ではトップのルアーに水深20m下から一気に駆け上がって食ってくるということもあります。

ルアーの性能にもよりますが水深20mまでその波動が届いていると考えれば相当な効果範囲です。

 

これにプラスしてラトルで存在感を強調するルアーもあります。

 

 

 

とこのように魚にルアーを認識してもらい、寄ってくることまではできます。

しかし寄ってきてルアーを見たら「なんか思ってたんと違う」ということがアピール力の高いルアーによく起こります。

 

これは何事か、と言いますと集魚効果を高めたことでマジかでみると異質なものになっていることがあると言います。

 

例えば見にきたはいいが動きが不自然すぎる。

 

 

人間に置き換えてみるととても美味しそうな香りを広範囲に放つことができるラーメンがあったとします。

 

しかしその美味しそうな香りを広範囲に放つためには材料の関係でラーメンが紫色になってしまう。

これだとラーメンを見にきたはいいが、なんかちょっとね・・・ってことになる人もいるでしょう。

 

しかし腹が減って限界、またはこの香りだけで美味そうだ!と思える人は食えます。



 

ルアーにおいてもこれに近い現象が起こっているのではないか、と言われています。

 

特に言われるのがラトル。

ポッパーやダイビングペンシルはルアーの中でも圧倒的な集魚力があります。

これは水面直下で泡を出したり、水を叩く音を出せるためです。

 

ラトルに関しても音という要素で魚を寄せることができます。

しかし近づいてみるとその音に違和感を感じたりするせいか食うまでに至らないケースが多くあります。

 

よくある話がみんなで釣りをしていてラトルを使う人がいるとラトルじゃない人は釣れる。

じゃあラトルの人がラトルを使うのをやめて、誰もラトルを使わない状況だと魚は寄ってこない。

 

このような状況ではラトル人柱と言われたりします。

 

食わせるルアーのメリットとデメリット

食わせることができるルアーというのはその名の通り、

魚の目の前に置くことができれば口を使わせることができるルアーです。

 

先ほどの集魚力が高いルアーの持つ違和感をなくし、よりナチュラルに寄せたものがこれです。

 

ナチュラルが故に集魚効果が薄い。

 

先ほどの話に戻りますがベイトとなる魚は餌になるために生まれたわけではありません。

なのでそれなりに天敵から身を隠くす能力を持っていたり、努力をしています。

 

天敵に見つかってしまうようなどんちゃん騒ぎを毎回しているわけではありません。

サイレントとまでは言いませんが極力気配を殺して生活しています。

 

この控えめな動きというのがより餌になる魚に近い動きとなります。

さらに餌に近い動きを出すためには機会的な動きだけではなく、

フォールだったりトゥイッチだったり変則的な動きを加えることで魚に対し違和感をなくしたり、食わせる最後の一手を打つことができます。

 

ナチュラルな存在に寄せたがゆえに違和感なく食わせやすいが広範囲にわたりその効果を出すことができないのが欠点です。

 

ナチュラルな動きのルアーといえばシンキングペンシルや臭いとかは置いといてワームがこれに当たります。

 

 

どちらの要素も持つのはあるのか

集魚力も食わせる力もどちらも持つルアーはあるのか。

 

これに関しては実際魚に聞いてみないことには分かりませんが

結局これらの要素は相反する部分が多いのでオールAのようなものは難しくなります。

 

 

例えば広範囲に波動を出すルアー。

そこにリアルなベイトカラー、鱗カラーをつけたとします。

 

しかし結局波動はうるさいので違和感は消しきれません。

 

逆に広範囲に目立つカラー。

これにナチュラルな動きをするルアーにしたとします。

 

今度はカラーが違和感となるかもしれません。

 

ジョイントルアーのようにまるで生きた魚のようなルアーもありますがこれに関しては飛距離を出すことができなくなります。

 

これはあくまで一例ではありますがこの塩梅が非常に難しいと言われています。

カラーについては派手なカラーがいい、ナチュラルなカラーがいい、光の反射

色々な要素があります。

 

アクションでは強波動、弱波動、またはふらつきなど不意なアクションがいいなどあります。

 

こういった様々な要素を組み合わせ、平均値がとれているルアーがよく釣れるルアーと言われています。

 

しかし地域の傾向などの条件があるため全国各地で最強と言い切ることはできません。

 

釣り人の傾向として平均値のとれているルアーを使っていく方と

何かの能力に極振りしてそれを選んで使い分ける方がいます。

 

あなたはどっちのタイプですか?