釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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基本にして奥義!ルアーのドリフトのやり方と効果とは

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ルアーは所詮人工物。

生きた魚の泳ぎ方を研究し、それに動きを似せたとしても、見た目を、色を似せたとしても偽物であることに変わりはない。

 

良い悪いという問題ではありません。

 

 

 

ルアーのアクションは基本スペックに従う部分が多いですが使い方次第では無限の可能性を秘めています。

テクニックと呼ばれる何かを使うことでルアーに生命感が宿り、覚醒することもあるでしょう。

 

その一つのテクニックであるドリフト。

そして基本とも言えるドリフト。

 

これがどうして効果的なのか。

どうすれば効果的なドリフトができるのかについてご紹介いたします。

 

 

基本にして奥義!ルアーのドリフトのやり方と効果とは

ルアーは人間と接続して操作している関係上、直線的な動きとなります。

自然界において綺麗な直線的な動きはそうそうなく、機械的で何らかの違和感を与えます。

 

そのためルアーフィッシングというのは自然界の法則から大きく逸脱した存在であり、魚にとっては化け物みたいに見えているのかもしれません。

 

お前たち破滅連れてきた。生き物でも魚でもないもの連れてきた。

 

ただ状況によっては直線的な行動でも問題ない場所もあります。

流れがなかったり、または流れに沿って巻いてくる場合はこのような違和感は少なくなります。

 

問題は流れに対し垂直に入る場合。

横切る場合は違和感が出やすくなります。

 

流れを横切る形で魚が泳ぐ場合

流れに流されながら、少しずつ向きを修正して進みます。

多くの場合は真横に進むという意思はなく、流されて多少下る形で横切ることも多いでしょう。

 

しかしルアーの場合、終点である人間

巻き取りの起点とも言えますが歩いたりしない限り動くことはありません。

そのため最初はいい感じに流されますが途中からかなり強引に横切ることになります。



これは流れの幅、川幅にもよるのでどれくらいまでがいい感じかは一概に言うことはできません。

またダウンクロスになったとしてもこの向きでの捕食を好む魚もいるので無駄な時間でもありません。

 

 

ただ激渋な状況やスレているポイントといった場合

この問題も含め違和感を一つ一つ取り除くことが釣果につながります。

 

またドリフトは特別面倒なものでもないので釣りの基本行動として身につけておけば困ることはないでしょう。

 

それでは具体的にドリフトと何か、まずはこれからご紹介いたします。

 

 

ドリフトとは

サンダードリフトでゲス

 

ドリフトとは流れに乗せて自然にルアーを泳がせる、流すテクニックです。

動きだけで言えば流れを利用してルアーの軌道を曲げる。

 

ちなみにウインドドリフトというものもありますが若干ものが異なります。

通常のドリフトはルアーやラインを流れに引っ張ってもらいルアーのトレースコースを曲げるテクニック。

 

ウインドドリフトは風を利用してラインを引っ張ってもらい、わざと膨らませてトレースコースを変えるテクニックです。

障害物の先に落としてその周辺を探ったりするのに使います。



特にヒラスズキでは多用されるテクニックなので覚えておいて損はないでしょう。

 

 

ラインを膨らませることでルアーのトレースコースを変えるテクニック、

というわけですがこれが何がいいのか。

 

ウインドドリフトのように直線的だとその途中でラインが引っかかってしまうような場合に有効というのはわかります。

障害物がない場合、ドリフトする利点とは何か。

 

それはルアーの人工物感、違和感を減らすということ。

 

 

冒頭でもご紹介しましたが自然界で抵抗がある際に一直線に横切るものというのはあまり多いものではありません。

そこで流れにラインを引っ張らせることで普通の魚と同じように流されながら引いてくることができる、これがドリフトです。

 

ルアーを引っ張ってしまうと流れに逆らうことになりますがラインが流されて膨らんでいる場合、それを無理なく巻き取れば流されている方向にルアーが進むので違和感をある程度減らすことができます。

 

ただし最強テクニックというわけではなく、ラインが引っ張られる

ということはラインからも謎の波動が出たりしてそれ自体が違和感になることがあります。

 

その対策としてラインを細くすると今度はラインが細すぎて流されず、ドリフトができないということもあります。

 

繊細な問題でもありますがある程度は諦めてその場にあった平均的な太さでどうにかするしかないのかもしれません。

 

余談ですがアップクロスからルアーの頭を下流へ向けたほうが絶対的に釣れると言われる落ち鮎パターン。

この場合はショックリーダーはかなり太くして流れに引っ張らせてルアーの頭を絶対に下流に向けるのがセオリーとされています。

 

太くすると違和感となり食わなくなりそうなものですが

それよりもルアーの頭が下流へ向いていることがとても重要と言われています。

 

ドリフトのやり方

ドリフトのやり方は少し紹介したように流れ、または風にラインを引っ張ってもらい膨らませるという方法です。

 

そのため基本的にはアップクロス、または正面に投げて膨らませることになります。

 

この性質上、少し面倒になる場面が流れと風が真逆、喧嘩している場合。

こうするとラインがいい感じに引っ張られなくなるのでドリフトができなくなります。

この場合は立ち位置を変えたり、ラインを水面につける、

極端に言えば穂先を水の中に突っ込んで風の影響を受けなくさせる方法があります。

 

このドリフトのキモ、というのがルアーが反転する瞬間にあります。

膨らんだ頂点、ダウンクロスに差し掛かる瞬間が最も食わせやすいタイミングとなります。



これは魚の基本行動に伴うものでトゥイッチなどと同じくスイッチの入る行動に捕食する魚のスイッチも入るというもの。

 

よってこの反転をどこでするか、というのがドリフトにおいて最重要となるポイントです。

 

例えばブレイクの上で反転させるのか

明暗の境目で反転させるのか

橋脚など障害物の近くで反転させるのか

 

食わせる相手がどこにいるか、それを想像しながらラインを膨らませて送り込んでいく作業になります。

 

 

想像できるかと思いますが結構繊細な作業で微調整が必要となります。

そのため巻けない、巻いてしまうと狙ったところから外れることも多くあります。

 

ルアーは基本的には巻かないと泳ぎません。

浮かぶ、流れる塊になります。

 

しかしドリフトに強いルアーと言われるものは微弱な流れの中

例えばアップクロスから流れているだけでもゆらゆらロールしたり、ふらつき

オートで魚を誘い続けてくれるものがあります。

当然巻いてもいい動きをしてくれるのですがこういったテンションがさほどかかっていない時でもゴミにならないというのは非常にありがたいものです。

 

 

 

 

今回はドリフトについてご紹介いたしました。

河川での釣りでは必須とも言えるスキル。

 

磯やサーフではあまり使わないか?と思われるかもしれませんが結構使い所があります。

 

例えばサラシ、払い出しの場合

正面からダウンクロスとなり引っ張らせて釣れることもありますがこれで反応がない場合

左右に移動して横から入れてドリフトすると食うことがあります。

 

他には青物狙いで流れが強く潮目がしっかり入っている場合。

潮目やその境で釣れることは多いですので流れを利用してドリフトさせることでこれまで食わなかった魚が出ることも多くあります。

 

サーフであればヨコヨブや離岸流といった流れでも同様に使うことができます。

 

ドリフトはルアーをよりナチュラルにするものなので様々な場面でお試しください。