青物がいるが釣れない、
というのはいくつかの理由が考えられます。
一つ目はスレている。
叩かれまくったエリアや回遊している群れにある現象です。
これに関して言えば青物が回遊する朝一の一箇所目に関しては釣れやすいが二箇所目、三箇所目と回遊していくうちにスレていきます。
後ほど詳しく書きます。
二つ目はルアーサイズがあっていない。
マイクロベイトを捕食している時です。
マイクロベイトは5cmにも満たないシラスみたいなものです。
これをルアーで表現するというのは難しいところがあります。
さて、これらについて考えてみましょう。
- マイクロベイトパターンの青物攻略法3選
- シルエットをぼやかす
- 海面で気泡などを起こしルアーを隠す
- ルアーのサイズを極力小さくする
- スレる原因とマズメ直後に釣れない理由
- 遅い時合はスレているか?
- おまけ スレやすい魚とは
マイクロベイトパターンの青物攻略法3選
マイクロベイトを捕食している時と10cm程度のベイトを捕食している時
青物の活性はどちらが高いと思いますか?
学術的には10cm程度のイワシなどを捕食している時の方が活性が高いとされています。
というのも鯨はオキアミなどを吸い込んで食べています。
その際、ナブラのように捕食しているかというとそうではありません。
通常運行で呼吸のように吸い込んで捕食しています。
青物も同様でマイクロベイトの群れがあれば突っ込んで呼吸するように捕食しています。
風を感じるようにマイクロベイトを口に流し込んでいるのでしょう。
10cm程度のベイトの場合は餌がちゃんと(?)逃げ惑います。
だから青物、捕食者側は追いかけて食べる必要があります。
これがナブラが起きる理由とも言えます。
よってマイクロベイトを捕食している場合はナブラが起きない、または大人しい印象を受けるかと思います。
かき揚げとか天ぷらとか言われるような泡立ちをします。
マイクロベイトを食べている中で青物用プラグ(15cm前後が平均となりますが)に食いかかってくるか、と言われれば難しいと思えるでしょう。
青物に限ったことではありませんがマイクロベイトパターンはルアーでは攻略が難しいとされています。
そんな中でもセオリーとして攻略法があるので今回ご紹介しようと思います。
シルエットをぼやかす
魚は魚眼レンズのように球面で、さらにモノクロで見えているそうです。
マイクロベイトを捕食している中にシルエットがはっきりするものを入れるとそれは餌ではないと見切られる可能性があります。
そう言った時に有効なのがクリアー、パール、白などシルエットがぼやけているものです。
有効、というか最大限できる手段と言ってもいいでしょう。
逆にシルエットをしっかりさせた方がいい釣りもあります。
ヒラスズキではサラシという視認性が悪い中でルアーを見せる必要がありますからシルエットがはっきりとしたカラー、黒などが有効な場合も多くあります。
海面で気泡などを起こしルアーを隠す
マイクロベイトパターンで強いとされているのがトップ系ルアー。
ポッパーやダイビングペンシルはマイクロベイトパターンでも釣れることが多いです。
特にポッパーは気泡を発生させてルアー自体を泡で隠すので有効です。
シルエットはぼやけていますが音や気泡がしっかりと魚へアピールしてくれます。
またその気泡自体をマイクロベイトの塊に見せることができます。
ポッパーだけでなく、プラグやメタルジグを速巻きし海面を走らせるのも同じ効果があります。
最近ではノンストップジャークと言われていたりします。
ノンストップジャークについてはこちら
ルアーを海面すべらせるのは実は歴史が深いです。
日本では古来より使われているルアー、弓角というものがあります。
これを海面を走らせて釣っていたのです。
昔からスキッピング、スケーティング、ノンストップジャークというのはやられていた方法なんですね。
ルアーのサイズを極力小さくする
小さいものを捕食しているなら使うルアーのサイズを小さくすれば問題ないはず。
ある意味原点回帰の方法です。
マイクロベイトに使いサイズのルアー
おそらくメタルジグになると思いますが使用する手もあります。
とは言え市販のマイクロメタルジグではヒットした時にフックが持たない可能性も出てくるので考えなければなりません。
スレる原因とマズメ直後に釣れない理由
さて最初に書いた話ですがスレている場合について余談として書きます。
魚(昼行性)は夜の間にリセットされて朝にフレッシュになると言われています。
(スレているポイントは継続していることもあります)
朝マズメが釣れやすいのはスレていないからとも言えます。
しかし朝と言えども隣接している地域では隣との格差があることもあります。
例えば隣接しているポイント
A
B
C
があったとします。
夜の間に深場に落ちていた青物が日の出とともに接岸します。
まずはAポイントを通過。
ここにいるアングラーは10人
Aポイントを通過後、隣接するBポイントに回遊。
Bポイント
ここにいるアングラーは10人
回遊している青物の群れは合計20人に数回にわたりルアーをキャストされています。
次に隣接するCポイントへ回遊。
こうするとA>B>Cと有利性が生まれます。
当然最後に回遊してくるCポイントではAポイント通過時に比べてスレています。
こればかりは予想してポイントに入るのは難しいですが理屈としてはあり得ることです。
回遊ルートの考察はこちら
遅い時合はスレているか?
ということは夜明けから2時間して回ってきた青物はスレているのか?
答えはスレているとは限らない、です。
確かにABCDといろいろ通過してきた可能性がありますがそこに必ずアングラーがいたというわけではありません。
ABは誰もいなかったかもしれない。
そうなればCが初打席になるのでスレている可能性は低くなります。
なので時合が遅い時間だからといって絶望的なわけではありません。
おまけ スレやすい魚とは
相模湾のキハダがスレてきた
などなどそんな話をよく聞きます。
夜にリセットさせるんじゃないのか?
という話ですがスレ続ける魚はいます。
魚は学習能力があります。
例えばうちで飼っている金魚ですが私が近づくと餌をくれると思っているので寄ってきます。
これは習慣によるものです。
同様に管理釣り場、釣り堀では毎回釣られるという経験があるのでスレます。
習慣、適応能力というのはあるので結果としてリセットされずスレるという現象があります。
またスレやすい魚というのは大型になるほどスレやすくなります。
これに関しては純粋に経験が染み付いているとも言えますし、魚が大きくなれば脳も大きくなるため学習能力が高くなります。
個体習性はありますがアジの大人よりマグロの大人の方が賢いということです。
魚の習性について考えて釣りをします
が、結局は人間の想像です。
魚の気持ちは計り知れないとも言えるでしょう。
そこが釣りの醍醐味である、そうとも言えますね。