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どのジャンル、業界においても専門用語や隠語、決め台詞があるように
釣り業界も例外ではありません。
様々な言葉を組み合わせ、我々は日夜コミュニケーションを取り合って生きています。
よって同じような会話がいろいろなところで、他の人が成立するのは挨拶程度かもしれません。
しかし釣り人においては割といつでもどこでも同じような会話が繰り広げられています。
その一つの例としては
釣れましたか?
これに対して全然です。
または「今来たばかりです」というのが多いかもしれません。
ちなみに今来たばかりです、というのは状況によっては嘘であり、
釣れていないことを言いたくない、話しかけないでほしいなどの意図が含まれていることがあるので注意が必要です。
他には釣れた場合は自慢、バラした場合も自慢してきます。
このマウントっぽいやり取りは以前別の動画でご紹介したのでよろしければ合わせてご覧ください。
一見イラっとするかもしれないマウントですが有益な情報を含んでいたり、引き出すことができるのでチャンスでもあります。
さて今回はボキャブラリーが少ない釣り人の会話
その中で実際内心皆思っているツッコミたくなるような会話、ワードをご紹介いたします。
説得力のある釣れないときの言い訳集
釣りをしていて釣り人と会話をしているとデジャブのような現象がしょっちゅう起こります。
あれ?この会話、以前聞いたことが・・・
と思うことがあるかもしれませんがデジャブではなく、皆が話す決まったテンプレートがあります。
そして何回も同じ会話をすることでいつの間にか自分も同じセリフを発するようになります。
このように伝染することで釣り業界のボキャブラリーは失われていきます。
しかし実際のところテンプレートに沿って会話は進行しますが内心、いろいろ思うことがあるでしょう。
内心ではいろいろとツッコミを入れている方が多くいるのではないでしょうか。
ただ、悪いことでもなく複雑な会話がない分、簡単にコミュニケーションを図ることができますので便利とも言えます。
釣り、釣り人の傾向としては何事も効率化する傾向があります。
無駄をなるべく排除し、そして一つの答えを導き出した時、納得のいく1匹を釣ることができる。
しかし無駄とは言いませんが釣具は排除できないため増える一方です。
絶対に全てではありませんが社会風習に取り入れると円滑かつ効率的に捗るものがありそうです。
それでは釣り人が放つ、つっこみたい言葉をご紹介します。
潮が悪い
釣りのいいところは相手が自然であるという点。
魚は当たり前ですが人間とは別の生き物ですので生態が大きく異なります。
そして人間の良くも悪くも発達した脳で魚のことを考えたとしても、魚の脳を持ち合わせていない人間には魚のことを完全に理解することはできないのです。
釣れない理由で人間がよく使う潮が悪い。
これは実際に潮が動かない、小潮長潮若潮、潮止まりの時間を指すこともあります。
しかし例え大潮中潮であろうが潮が動いていようが釣れないと潮が悪いと言います。
潮が動いている時間でもその場所の潮のあたり方が悪い
潮は動いているが釣れるあたり方じゃない、例えば右から左の方が釣れるが
今は左から右に流れているとか。
当て潮より払い出す潮の方がいい
このポイントの釣れる潮位は今の潮位じゃないなど、いろいろ理由があります。
潮が悪いというのは非常に汎用性が高く、言い訳として発展させやすい言葉です。
とても便利です。
昔堤防で釣りをしているご夫婦の会話で
旦那さんが
潮が悪いから釣れない
と言ったところ
奥様が間髪入れず
悪いのはあんたの頭だよ
って言われてて笑ってはいけない会話ですが、ひっそり笑いを堪えてました。
やる気のある魚、やる気のない魚
潮が悪いと同じく魚の活性についても幅広くお使いいただける言葉です。
先ほども述べましたが我々人間の頭では魚の気持ちを理解することは難しいです。
なので魚の活性は実際いつ高いのか、これは多くのデータ、経験の蓄積である程度予想はつきますが完全に理解でき、予測できるものではありません。
釣れないとやる気のある魚がいない、とよく言われます。
確かにやる気のある魚がいれば積極的にアタックしてくることでしょう。
ただルアーとベイトがあっていなかったり、棚があっていないとやる気があってもルアーにだけは反応しないということがあります。
やる気のない魚、やる気のある魚がいないというのは潮が悪いと同じく便利なワードです。
ただそう言いつつ内心、やる気があるなしというより、そこに魚はいるのだろうか。
誰もいないのでは、と思うことも多いでしょう。
もし、やる気があるなしの場合
その瞬間はやる気がないから釣れないだけであって魚はいるためタイミングが合えば釣れるポイントということになります。
今後期待が持てそうな場所です。
しかしやる気がある魚がいない、と判断したが実際はそこのポイントには魚がいない。
魚がいることの方が珍しいなどといった場合、
そこは釣れないポイントとなるためやる気動向の話ではなくなります。
そのためやる気のある無しの判断は今後に大きな影響を与える可能性があるのでこの言葉をご使用の際は注意が必要です。
口を使わない
やる気のない魚と近い意味を持つ口を使わない。
では
口を使わないなら何なら使うんですか
これ昔から思っている方も多いですし初心者から上級者まで一定の釣り人が心の中で思っている言葉です。
ですが釣りの一般用語として浸透していますので
口を使わない、と言った人がいても、じゃあ何なら使うん?という人もほとんどいないでしょう。
これは言葉の通り口を使わないためルアーや餌をかけることができないという意味です。
が、本当に口は使わないが胴体や尾鰭を使う魚もいます。
食うというよりどついてくる感じです。
他の意味合いとしては口を使うには至らないが、口を開くことはしないが興味を持って追いかけてくるということでもあります。
揚げ足を取るように口を使わないなら何使うんだ、と思うかもしれませんが意味合いとしてはいろいろなものを含んだマルチワードだった、ということです。
非常に悪い意味でいうとそこに魚はいる、追ってはくるが食わない
と言うことは腕が悪く食わせるに至らない、と言うものも含まれています。
バラした魚はでかい
バラすということは物理的に道具が魚に負けるということ。
代表的なところで言えばラインブレイクです。
または広く言えば技量で魚に負けてもバラすことになります。
バラすと多くの場合、その魚は美化されます。
実際のところ不明ですが引きの感じ、わずかに見えたシルエット
切られたラインの太さなどの情報から魚の大きさ、魚種を特定します。
いや、特定ではなく推定です。
この推定値はかなり当てになるものではありません。
大体大きく見積もっており、下方修正を求められるケースです。
そのためバラした魚はでかいという言葉がしっかりと根付いています。
この減少としてバラすというのは技量という点もありますがタックルが大きく関係しています。
多くの場合、バラすのはタックルのスペックを超えたことでのバラしのため、手応えとしては通常以上に感じます。
例えばですが60cmくらいのシーバスをライトタックルでやれば超大物です。
しかし青物タックルでやればやや物足りなさを感じるかもしれません。
このように取り扱っている道具によって同じ魚でも感触というのが大きく異なるのです。
これを言うとキリがありませんが、大きいと思うサイズが釣り人によってまちまちです。
多くの釣り人はスケールを持ち歩いているかと思いますが心のスケールは皆違うと言うことです。