釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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なぜPE団子、エアノットができるのか 発生のメカニズムとは

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PEラインは実に快適で高性能なラインではありますが致命的な問題も引き起こす事があります。

 

それはPE団子、エアノットと言われる現象。

 

これができてしまうと復旧できる場合もありますが多くの場合は解く事ができず、切ってリーダーを組み直さなければなりません。

 

これがもしリーダー結束部近くで発生したものであれば切って組み直せば済む話ですが、場合によってはより深く50m奥で発生することもあり、最悪ライン自体を巻き直さなければなりません。

 

 

エアノットができにくいようにリール、ラインの性能が向上していますが油断できないところです。

 

 

今回はなぜPE団子、エアノットができるのか。

発生のメカニズムをご紹介いたします。

 

 

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なぜPE団子、エアノットができるのか 発生のメカニズムとは

PE団子と言いますがフロロカーボンやナイロンラインでも発生する事があります。

 

ラインが細くなればなるほど解くのは難しく、またラインが柔らかい方がほどきにくくなります。

 

 

原因としては至ってシンプルでラインにテンションがかかっていない状態で巻き取り、それを放出したりする事で空中で、その多くはリールとエンドガイドの間でラインが絡まるというのが主な要因です。

 

 

糸ふけ状態で巻き取ってラインがほわっとしたりすると起こる、というのは広く知られているものです。

 

しかしラインがしっかり巻き取られていてもキャスト時にエアノットが発生する場合があります。

 

 

ラインを巻く時だけではなく、キャスト時にも注意が必要なのです。

 

 

 

 

それではPE団子、エアノットの要因についてご紹介いたします。

 

 

巻き取りの問題

多くの方がご存知かと思いますが、巻き取り方が悪いとエアノットが発生しやすくなります。

 

極端にいうと新品のラインを巻き替える際も同じく、テンションをかけないでほわっとした状態でスプールにラインを巻き取るとキャスト時に発生しやすくなります。

 

 

 

これはキャスト時にほわっとしたラインが順序良く出ず、塊になってスプールから一気に出ていくため

それとすでにスプール内部で絡まっているという事があります。



 

規則正しく、綺麗に並んでラインが入っているという事が重要です。

 

近年ではこういったトラブルを予防すべく、リール側でかなり抑制されています。

同時にこういった技術がラインのヨレも予防しています。

 

 

しかしこの技術を持ってしても完璧に抑えられるわけではないので糸フケが凄まじい状態での巻き取りは注意が必要です。

極端に言えばラインローラーにラインが触れておらず、スプールの外、スプール下部にラインが巻きつけられてしまうような状態は避けましょう。

 

若干のたわみ程度は最近のリールであれば問題ありません。

 

 

キャストの問題

巻き取り時だけでなくキャスト時にも注意が必要です。

とはいえ注意しようがないとも言えます。

これに関しては次に紹介するタックルでの問題で詳しくご紹介いたします。

 

 

エアノットの多くはキャスト時に発生します。

 

その理由としてはラインを一気に放出したためにラインが塊となったり、渋滞、玉突き事故を起こすためです。



 

リーダーの長さ、結束部がどこにある状態で投げるかといったことでも発生率が異なります。

 

 

まずショックリーダーと結束部は何かとトラブルを起こす存在。

結束部が小さく、より滑らかになるほどにトラブルは少なくなり、結束コブが大きくなればトラブルも起こりやすくなります。

 

 

それは結束部がガイドを通過する際に失速したり、予期せぬ動きをするために引き起こされます。

 

 

例えばロッドのガイド内部に結束部が入ったとします。

 

結束部がロッドから出るまでガイドを三つ通過するとなると3箇所で結束コブがガイドに当たり失速します。

 

もしこのコブがなければ失速することはなく、ラインが均一に放出されます。

 

ロッドの長さやガイド数にもよりますが結束コブがロッドの半分より先にある場合、

失速することでリーダーの後から出るPEラインが溜まり、追い越そうとして穂先絡みに発展する可能性があります。

 

 

ではリーダーの結束部をロッド内部に入れなければどうか

ロッドの外に結束部を出したらどうか。

こうなると基本的にはロッド内はPEラインのみとなるため失速がなくなり、穂先絡みは発生しにくくなります。

 

オールナイロンライン、オールフロロカーボンラインも同じ理由で発生しにくくなります。

 

 

リーダーを長く取り、結束部はリール、スプール内部まで入っている場合はどうか。

 

この場合、リールに近いエンドガイドで接触し、失速

その後通過するいくつものガイドでさらに失速。

 

そのためエンドガイドとリールの間でPEラインが溜まり、ここでエアノットとなる可能性があります。

 

確実にそうというわけではありませんがリーダー結束部が穂先側にある場合は

穂先絡み、リーダーが長い場合はエアノットの発生率が高くなる傾向にあります。

 

 

予防法としては極力均一にラインが放出されるようなキャストをするという方法。

力む、というか極端に急加速させるキャストだと発生しやすくなるかもしれません。

 

 

ただこういった問題はタックルで一部軽減することも可能です。

 

 

タックルの問題

タックルもとても重要な要素。

 

例えば今紹介したラインの失速によるエアノット。

 

失速しにくいガイドや放出がスムーズなリール、スペーサーPEを使うのであればこういったトラブルは軽減します。

 

 

 

またロッドにおいては適合ラインというものがあります。

この適合ラインより大きく外れると穂先絡みやエアノットが発生しやすくなります。

 

 

適合ラインMAX PE3号のところにPE6号を使うとリーダー、結束部を含めて著しくガイド抜けが悪くなります。

 

適合ライン内であればある程度は抜けるところをラインが太すぎると抜けが悪くなります。

 

 

キャストにおいてはエンドガイドに放出したスパイラルしているラインがぶつかりやすくなります。

 

そのため適合ライン、それに合ったリールサイズでなければなりません。

 

ライトゲームロッドにSWシリーズの14000番がついたとしたら、それでキャストすればラインがバタバタとガイド、特にエンドガイドにぶつかるのが想像できるかと思います。

 

 

またリールに新しいラインを巻く際に巻きすぎるとPE団子を作る原因にもなります。

 

これはほわっとして巻いてある、に近い現象で規定値よりラインを巻きすぎているとキャストした際に順当に放出されず、ずるっと出てしまう部分があります。

そこがエアノットとなるわけです。

 

 

リールのスペックに記載されているラインキャパ何号何m

この通りに巻くと若干多すぎる場合があります。

意外とスペック通りに収まらないものです。

 

 

もったいないような気もしますが大体−10m〜20mくらいが適切になる事が多いでしょう。

 

 

新品のラインの場合もリールに馴染んでなくてエアノットができる事が多くあります。

これもライン巻きすぎ、に近い現象ですがハリ、コシがあるためスルッとラインが出てしまう。

またラインにもよりますが巻きたて新品のラインは固く、最初クセが強い場合があります。

 

しっかりとクセがついており、スパイラル上に放出されたラインがエンドガイドにあたる事で失速

エアノットなる場合もあります。

 

ショックリーダーが長い場合も発生しますがリーダーがある一定の長さを超えると最初から全てが失速した状態となり、ラインの追い越しや溜まることが減るためこういったトラブルが少なくなる傾向にあります。

 

 

もしキャスティングゲームで使う

ナブラを撃つ釣りで使用する場合は巻きたてホヤホヤではなく、少し慣らしておいた方がいいでしょう。

 

 

 

ラインは柔らかいと絡みやすくなり、硬い場合もクセがエンドガイドに当たって失速からエアノットという場合があります。

 

なので一概に硬いライン、柔らかいラインどっちがいいかとは言えません。