今回はPEラインについて解説いたします。
PEラインは4本、8本、さらには12本編とあります。
号数だけではなくこのように選択肢が多いPEライン。
それぞれの特性を理解することであなたの釣りにあった、あなたが求める最適なラインを選ぶことができます。
この記事を見ればきっと求めるラインを見つけることができるでしょう!
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【PEラインの選び方】4本編8本編の特性 - YouTube
PEラインは4本編8本編どっちがいいのか
今回は解説の便宜上
4本と8本とさせていただきます。
先ほども紹介しましたが12本といったものもあり、逆に1本・・・つまり単線のラインも存在します。
4本編、8本編
これはどういうことかというと元の線、つまり原糸が何本で構成されているのかということです。
4本編であれば原糸が4本
8本編であれば原糸が8本ということです。
ちなみに号数というのは糸の太さ、直径によるものです。
ルアーフィッシングにはおいて号数と一緒にポンドも表記されています。
ポンドは太さではなく強度を表しています。
なので
Aのラインは 2号40lbs
Bのラインは 2号50lbs
という場合も存在します。
これはBのラインはAのラインと同じ太さだけど強度がある、ということになります。
4本、8本それぞれメリットデメリットが存在します。
よく言われるのが4本編は安い。
価格が安いということでどうしても廉価版というイメージが強くなりますがそうゆうわけではありません。
4本編にしかないメリット、性能も存在します。
それはどういったものなのか
それでは一つずつ紐解いていきましょう。ラインだけに
価格
価格においてはほとんどの場合、4本編の方が安いです。
なぜ4本編の方が安いのか、というとこれはメーカーや製品によっても異なりますが大雑把に言えば技術料的なものだといえます。
ざっくりいえば4本より8本編む方が品質管理が大変です、ということです。
強度
先ほど号数、ポンドについて少し解説しました。
4本と8本
同じ号数でも強度が若干異なります。
例えばDUELのハードコアXシリーズ
ハードコアX4 1号
強度は 18lbs
ハードコアX8 1号
強度は 20lbs
8本編みの方が強度が出るようになってます。
ロープやワイヤーで想像してみるとなんとなくわかると思います。
この強度というのが摩擦強度ではなく引っ張り強度というのが重要です。
摩擦
摩擦については4本編の方が強くなります。
擦った時に太い糸が切れるのと細い糸が切れるのではどう違うでしょうか。
例えば細い糸を集合させて作った8本編みの場合
一本は簡単に切れてしまいます。
なので擦ってしまうとあっという間に何本も切れて摩擦で切れるか、引っ張り強度で切れるかという問題になってきます。
一本が太い場合
切れ始めて仕舞えば大差はないと思いますが一本が切れるまでが細いラインに比べて長くなります。
それだけのことに感じるかもしれませんがこれがかなり影響を与えるのです。
感度
感度においては4本編みの方が高感度になります。
これもラインを分解してみるとわかりますが何かに触った場合、その衝撃が太い線の方が手元に伝わってきやすいのがお分かりいただけるかと思います。
激しく当たる場合はさほど変わりませんがこのように僅かな接触の場合は一本が太い線の方が伝達率が高くなります。
飛距離
飛距離では8本編みの方が飛びます。
これはラインを触ってみると4本編に比べると8本編みの方がなめらかな手触りです。
これがスプール内のライン同士、ガイドとの摩擦が軽減されてラインの放出がよりスムーズになるわけです。
ちなみにラインを巻く際も8本の方がスムーズで音的な意味でも感触的な意味でもノイズが少なくなります。
トラブル発生率
根ズレなどの外的要因を除き、手元で発生するトラブル。
これは4本、8本どっちもどっちというところです。
8本の方がスムーズにラインが出し入れされます。
またしなやかなので結束したりする際にしっかりと締め込むことができます。
しかししなやかすぎるが故に穂先絡みや予期せぬところにラインがフケて絡まることがあります。
4本編の場合はスプール内の食い込み、糸なりといった問題がありますがハリがある分ガイド周りのトラブルが減ります。
摩擦強度に近い話ですがベイトリールの場合は4本編をお勧めします。
その理由は
ラインがしなやかな場合、バックラッシュしやすくなります。
これはスプール内で糸が激しくふけるためです。
ベイトタックルとスピニングタックルではラインの放出に違いがあります。
スピニングの場合は糸癖が強いとエンドガイド、さらにその先のガイドにガンガンぶつかります。
ベイトの場合糸癖が強くても一定方向へ、直線的に放出されるので問題ありません。
しなやかなラインで好き放題放出でバックラした場合重症化しやすいということもあります。
そしてバックラッシュを直そうとして糸をほじくり出したりすると8本がどんどん解けたり、毛羽だったりします。
摩擦に弱い8本編はそういったバックラ、スプール内での食い込み摩擦でどこが傷んでいるかわからないような状態になっています。
4本編みの場合はそういった部分をある程度フォローするのでマシ。
安心ではなくマシだと表現します。
ベイトタックルでPEラインを使えば飛距離が出るようになりますが現在のラインではやはりナイロン、フロロの方がトラブル自体は少なくなってきます。
4本編、8本編が向いている釣り
特性がわかったところで4本、8本はどんな釣りに向いているでしょうか。
メリット、デメリットから考えて適切なものにはめていきます。
まず摩擦強度において考える必要があります。
根ズレに強い4本編。
根ズレを頻繁に起こす釣り、またはフィールドの場合は4本編がおすすめです。
具体的には
ヒラスズキ
ロックフィッシュは4本編
またボトムを取る釣りでも4本編で感度があった方がやりやすくなります。
8本編は飛距離を優先する釣り
感度はそこまで必要ないし根ズレの心配もない釣りが向いています。
例えばオフショアキャスティングであれば飛距離第一、根ズレはないので8本編がおすすめ。
ショアジギングなど青物狙いは飛距離優先となるため8本。
ボトムを取ったりする釣りですが使用するのが重さのあるメタルジグであるためそこまで繊細な感度を必要としません。
根ズレ的な意味では4本が良さそうですがそこはショックリーダーに任せましょう。
またサーフでのフラットフィッシュも飛距離も欲しいが感度も欲しいといったところがあります。
サーフにおいては根ズレがあまりないので飛距離優先で8本編を使うアングラーが多いです。
今回はPEラインについて解説しました。
それぞれの特性を踏まえて適したラインを使ってみてください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、最終的に好みというのが出てくると思います。
使いやすい信頼できるラインを見つけられますように。