ショックリーダーは現代の釣りにおいて不可欠な存在。
PEラインを主体とするソルトルアーではショックリーダーがないとイトも簡単に切れてしまいます。
ラインなだけに
メインラインであるPEラインとショックリーダーとの相性
またどんな釣りをするか、どこで釣りをするかによって太さや素材が大きく異なります。
この動画ではメインラインとのバランスを考えたショックリーダーの最適な選び方
細いショックリーダー、太いショックリーダーの特徴についてご紹介いたします。
この記事の内容はYouTubeでもご覧いただけます。
最適なショックリーダーの太さの選び方
ショックリーダーの役割としてはメインラインであるPEラインの欠点を補うもの。
ショックリーダーとその名の通りショックを吸収する役目を持ち合わせています。
PEラインだけではなくメインラインがナイロン、ショックリーダーにフロロカーボンといった組み合わせも存在します。
どういった利点が欲しくて、それに伴う欠点をどうカバーするか
飛距離を出したいから軽くて細いPEラインをメインにする。
しかしそうすると根ズレや瞬発的な衝撃にやられてしまう。
この場合はショックを和らげたり、衝撃に耐えられるショックリーダーが欲しくなります。
足し算引き算といった感じでバランスを取っていくというのが基本的な考え方。
それではどういった太さ、またナイロンやフロロといった素材をどう選べばいいのか、ご紹介していきます。
ショックリーダーの太さ選びの基準
使用する状況ややりたい釣りのイメージを一旦置いといて基本となる考え方を紹介します。
基本的にはメインラインであるPEラインとショックリーダーの強度を同じ、もしくは近くします。
例えばPEラインが20lbsであればショックリーダーも20lbsといった感じです。
PEラインにおいてはパッケージに表記されている強度が
標準強度、または平均強度と最大強度というものがあります。
PEラインは性質上先から先までの強度が一定にはならず、ムラがあるためこのような表記となっています。
メーカー、商品によって表記が異なるので注意が必要です。
こういった場合もあるのでポンドではなく、号数でも目安となるので覚えておいて損はないでしょう。
それは
号数 × 20lbs
PEライン1号であれば20lbsのショックリーダー
PEライン4号であれば80lbsのショックリーダー
といった感じです。
ちなみにPEライン、ショックリーダー全てにおいて同じ号数だから同じ強度、とは限りません。
これはメーカー、素材によって同じ1号でも20lbsを超えたりするものもあります。
号数とはあくまで強度ではなくラインの太さを表していますのでこのような差が出ることがあります。
とはいっても差はそこまで大きいわけではないので神経質になる必要はないかと思います。
細いショックリーダーの特徴
細いショックリーダーでは魚に対しての違和感を極力減らすことができたり、潮の流れや風の影響を受けにくいというメリットがあります。
特に繊細な釣り
ゆっくり巻く釣りにおいては細いショックリーダーを使用することが多くなります。
例えばシーバスのバチ抜け
バチ用ルアーというのは表層をひき並み立てて泳いだり、棒のようになって泳ぐというか通過するというものです。
ミノーやバイブレーションであればルアー自体がぶりぶり泳ぐため、ルアーという存在が際立ちます。
しかし棒のようになるルアーではルアーとショックリーダーの境目が曖昧になると言われています。
ルアーも泳がない、当然ショックリーダーも泳がないので魚から見ると超長い何かに見えるとされています。
そのためルアーはルアーとして見せるために、ルアーとショックリーダーが合体して見えないようにするためにもショックリーダーは極力細くするとされています。
タックル、好みにもよりますが大体ショックリーダー16lbsあたりが使われます。
他には河川や流れの強いところでショックリーダーが太すぎるとその分抵抗感がまし、流されていってしまうということがあります。
狙ったところに入れてもなかなか思い描くトレースコースを通せないといった問題が起こります。
後ほど紹介いたしますが逆に膨らませたいからショックリーダーを太くするということもあります。
細いショックリーダーの最大の欠点はやはり切れやすいということ。
魚をかけてから、磯場でボトムを叩く場合は細いとあっという間に切れてしまいます。
またタチウオやサワラといった歯が鋭い魚に対しても細いと秒殺されます。
フカセなど浮き釣りにおいてもハリスを細くすると食いが良くなるとされていますが
かけてからが大変になります。
太いショックリーダーの特徴
太いショックリーダー最大の利点、それは切れないということ。
ラインに求めるのは操作性と切れないというのがメインではないでしょうか。
やはり太くなるといろいろな面において切れにくくなります。
逆に結束部がすっぽ抜けやすくなることもある、というのは後ほど紹介します。
太くなると切れにくくなるというだけではありません。
感度が良くなります。
髪の毛で何かを触るより、針金で何かを触ったほうがわかるというのと同じです。
ボトムを探る釣りでは太いほうが地形の変化もわかり、切れにくいというメリットを活かすことができるでしょう。
利点であり、欠点でもあるのが流れや風の抵抗を受けやすく、ラインを引っ張られやすいという点。
欠点においてはキャストでは飛距離が出なくなったり、狙った通りに通せなくなることがあります。
しかしこのラインの引っ張りを利用してより自然にドリフトをさせることもできます。
例えば秋からの落ち鮎パターン。
落ち鮎は力尽きかけて上流から流されてくる魚です。
この時、落ち鮎の頭は下流側を向いていることが多く、ルアーも頭を下流に向けてアップクロスで流さないと釣れないということが多いです。
細いラインだとアップクロスに投げて巻くと流れを突っ切って、最終的に頭が横を向きます。
しかし太いラインで流れに引っ張らせれば最後の方までルアーの頭を下に向けることができます。
太いラインにはこういった利点もあるのです。
欠点はやはり魚に対して違和感を与えるということ。
透過性のショックリーダーとはいえ、水中では水とは異なる光を放ちます。
これが魚に与える影響は完全に解明されているわけではありませんが、あると考えていいでしょう。
組み合わせの差が大きくなる場合
先ほどPEラインとショックリーダーの組み合わせについてご紹介しました。
バチ抜け、落ち鮎といった釣りによって基本となる組み合わせでないものも多く存在します。
タックルバランスにおいて
また結束強度においては先ほど紹介した
1号あたり20lbsというのが安定します。
これを大きく変える場合、注意しなければらない点をご紹介します。
まず太いショックリーダーと細いPEラインを組む場合。
この場合は結束強度に問題が出るかもしれません。
例えば電車結びをするとします。
太いショックリーダーと細いショックリーダーでやったらすっぽ抜ける感じがしませんか?
電車結びは太さが近いもの同士だと強度を出しやすいのですが特にリーダーが太いとすっぽ抜けやすくなります。
これが他の結束方法でも同じようなことが起こります。
他にはロッドの適合を超えることもあります。
PEラインMAX2号のロッドがあったとします。
このロッドにおいては大体50lbsくらいまでのリーダー、結束をロッド内に入れることができます。
それを超えると著しくガイド抜けが悪くなったり、結束部がガイドにあたり失速、そして穂先がらみにつながる可能性があります。
さらに極端な場合はガイドに結束部が入らなくなるということもあります。
ロッドの寿命を縮めるかもしれないので注意が必要です。
細いショックリーダーに太いPEラインを合わせる場合。
例えば3号のPEラインに10lbsのショックリーダーをつけようとします。
そうすると結束がやりにくい。
ショックリーダーは細いほどに結束がしにくくなります。
締め込み際にリーダーが折れてしまったりして本来の強度が出せなくなる可能性もあります。
また極端にショックリーダーが細い場合、キャスト時や着水時に糸が膨らみテーリングを起こしやすくなることもあります。
個人的な考えですが
PEライン1号あたり20lbsという基準から前後10lbs以内ならトラブルは少ないかなと思います。
太くなればもっと幅広く対応することができるでしょう。
参考になれば幸いです。