釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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謎の生物 青物の生態

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青物と言われる魚で代表的なのは

ブリ

ヒラマサ

カンパチ

 

彼らには中毒性があり、時に人生を狂わせてしまうほどの存在である。

人間は一度依存してしまうと簡単に抜け出すことはできず、そのまま青物と共に一生を終えることになる。

 

大型の成魚だけではなく、若魚も人気のターゲット。

近年ではスーパーライトショアジギングが注目を集め、青物はより身近な存在となりました。

 

サイズを問わなければ全国各地どこにでもいる青物。

 

彼らは生まれてからどういった成長を遂げるのか。

どういった生活を送っているのか。

 

今回は青物の生態ついてご紹介いたします。

 

 

 

この記事の内容はYouTubeでご覧いただけます。

www.youtube.com

 

青物生態

ブリ、ヒラマサ、カンパチ以外にも青物はいます。

 

サワラ、アジ、イワシ、サバ、さんま、ニシン、マグロ、カツオも青物に分類されます。

 

 

釣りにおいて青物といえば

ぶり、ヒラマサ、カンパチ

場合によってサワラのことを指します。

 

青物の定義としては魚が青く見えるから

群れで回遊する魚

など結構曖昧なものです。

 

 

 

またマグロやカツオは赤身魚ですが青物、青魚はどうなのか

これまた曖昧な部分もありますがブリなどの青物は赤身魚に分類されます。

 

身は白いところが多いような感じですが赤身魚です。

 

 

 

その違いは、筋肉100gの中に色素タンパク質がいくらあるかによって決められています。

 

この色素たんぱく質はミオグロビンとヘモグロビンのことを指し、身を赤くする働きを持っています。

 

そのため含有量が多い赤身魚の身は、赤い色をしているのです。

 

ミオグロビンの含有量が100gあたり10mg以上が赤身、10g以下が白身となっています。

 

 

筋肉量に対して運動量が多いほどに身が赤くなるともいえます。

 

カツオ、マグロは知られている通り圧倒的な運動量を誇るため完全な赤身となります。

 

 

それに比べてブリ、カンパチはゆったりと回遊することが多い。

そのため身に白い部分が多くなってきます。

 

ただ若魚の時

ブリならイナダやワカシを見てみるとブリに比べて身がやや赤くなります。

 

これは全体的に筋肉量がまだ少ないが運動量は多いためです。

 

若い方が身が赤いというのは驚きです。

 

 

 

青物の成長速度

青物だけではありませんが生まれてから一定期間とにかく成長します。

 

これは早く大きくなることで身を守ることができるなどの理由があります。

 

 

そのため多少違いはありますが青物は生まれて半年で30cm前後

一年で大体50cmほどになります。

 

その後2年で60cm前後

3年で70cm前後

4年で80cm前後

5年以降は寿命がくる場合

個体差でこれ以上大きくならない個体

1mを超える個体と出てきます。

 

この成長速度はブリ、ヒラマサ、カンパチの総合平均で

一番早く大きく、さらには最大となるのはヒラマサとなっています。

 

 

寿命は個体差はあるのもの

概ね8年ほど

 

カンパチは10年を超える個体も珍しくありません。

 

 

適水温

青物は寒さに強いイメージ

 

例えば寒鰤といったものがあります。

 

 

反対に夏の風物詩的なイメージもあります。

これは夏になると青物の若魚が釣れることも関係しています。

 

 

 

実際青物の適水温は魚種によって若干異なります。

 

 

ブリの適水温は16度〜21度

養殖においては28度までいけるそうです。

 

ヒラマサは18度〜23度

 

カンパチは20度〜30度

となっています。

 

 

総合的にはブリが最も適応能力が高く、場所によっては一年中狙うことができます。

 

適応能力が高いこともあり、釣り堀や養殖にも適しています。

 

 

 

生存最低水温は諸説ありますが15度を下回る海域では見られないという報告があります。

また水温が低くなるほどに成長速度が遅くなる、または止まってしまうことが研究で明らかになっています。

 

 

回遊する魚は動向を掴むのが難しく

なかなか調査しきれていないのが現状です。

 

 

青物の一年の動き

地域、魚のよって変わりますが産卵は春に行われます。

 

大体4月〜5月が最盛期となります。

 

産卵時期になると特に腹回りが痩せるため食べる意味では微妙なシーズンとなります。

 

そこで生まれたモジャコなど小型の青物が夏にスーパーライトショアジギングで楽しませてくれるわけです。

秋になると関東圏で言えばイナダクラスとなり、また一味違った引きを味わうことができます。

 

 

生まれたての青物は絶対数が多いため場所さえわかれば比較的簡単に釣ることが出来ます。

大型の青物は絶対数が少ないという点と、比較的沖側をメインで回遊するためショアだと狙いにくいことが多くなります。

 

ただ行動パターンは小型とあまり変わりないので小型狙いのつもりがブリ、ということもありえます。

 

 

 

冬になると産卵前の食い溜めが起こるため釣りやすい

そして食べても最高の時期になります。

 

 

しかし大型の個体は餌が乏しくなったショア圏内ではなく、沖で捕食活動を行うためショアから狙うのが難しくなってきます。

 

冬時期は暖流が絡むエリア、沖磯がメインとなります。

 

 

そして産卵期になると一時釣れない時期が起こります。

 

1日の動き

青物は基本的には日中に活動します。

 

夜間動かないわけではないですが夜には見えないと言われており、大きな活動は控えるとされています。

 

 

青物は一日中餌を探し回りますが朝にドカ食いして夕方まで間食を挟み、日没に1日の締めを食べることが多くなります。

 

 

 

ただ小型の青物はこのようなスタイルでも満腹になりますが大型になると一回の食事量も多く、またカロリー消費が激しいため継続的に栄養を補給しなければなりません。

 

こういった特性もあり、大型の青物を狙うなら昼以降がベストとも言われています。

 

朝は小型から大型まで最高レベルの活性。

総数で見れば小型の方が圧倒的に多くなります。

 

そのため釣りをすると大型に的を絞りにくい、小型が釣れてしまうという問題が起こります。

 

または小型、中型が釣れていて気が付かなかったがそこに大型が混じっていたということもあります。

 

 

 

一日中貪欲に餌を探し回る大型は日中にチャンスになりやすい。

しかしそのチャンスがショア圏内であるとは限らないので難しいところです。

 

 

ただショアに入る大型の青物は捕食のため接岸するので遭遇すればヒットに持ち込めることが多いでしょう。

稀にマイクロベイトパターンでルアーは食わないということもありますが、総合的にはチャンスです。

 

 

実は謎の多い青物

青物の生態は謎の部分が大半です。

 

それは回遊しているため、なかなか追跡して調査ができない。

これまで多くの仮説を立ててきましたがある時突然それを覆す結果が出たということもあります。

 

 

これは我々が青物を知らないだけなのか

それとも進化したからこれまでの説が通らないのか

 

それすらわからない青物。

 

ある意味、未知の魚なのかもしれません。

 

 

とはいえ適水温、回遊性、食性とわかっているので地球の大きな変化がない限り今のように釣ることが出来ます。

 

少し前までは餌釣りで狙われていた青物ですが最近はルアーがメインになってきています。

 

 

青物は基本的には小魚を食べる魚ですが時によってはアミなどプランクトンを食べることもあります。

人によって好みはありますがアミを食っている夏の時期の青物の方がうまい

 

逆に冬にイワシをガッツリ食って脂が乗っている方がうまい。

という声もあります。

 

ブリの方がうまい

ヒラマサの方がうまい

という対立もいつの時代にもあるようです。

 

カンパチはまた別のタイプなのか争いに巻き込まれることは少ないです。

 

 

皆様は食べるならどの青物でしょうか?