釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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釣り場で転落、落水でなぜ行方不明になるのか

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この動画は過去に起こった事故をご紹介いたします。

 

その中には一部ショッキングな内容を含みます。

気分を害する恐れがあるのでご視聴には十分ご注意ください。

 

また苦手な方のご視聴はご遠慮ください。

 

 

 

 

今回は釣り場で転落、落水でなぜ行方不明になるのか、をご紹介いたします。

 

 

 

この記事の内容はYouTubeでもご覧いただけます。

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釣り場で転落、落水でなぜ行方不明になるのか



年間釣り場での事故は一定数あります。

交通事故などと比較すれば少ないものではありますが全体的に死亡、または行方不明となることが多いものとなっています。

 

 

最近ではクマに襲われるという事件がありましたが、野生動物による死傷も年間で数十件報告されています。

 

海においては転落、落水事故が多く、年間かなりの件数ありますが

統計には入っていない自力で這い上がることができたというものもあるので

相当な数、発生しています。

 

 

たかが転落、落水と思うことがあるかもしれませんが

たかが落ちただけで行方不明になることが多い。

 

沖に出ていて船が沈んだ

沖磯から落ちた、といった場合に行方不明になるのは想像できますが堤防から落ちただけで行方不明になります。

 

 

これはなぜでしょうか。

 

今回はこういった事故例をご紹介いたします。

 

 

 

釣り公園での子供行方不明

とある海釣り公園で釣りを楽しんでいた家族。

 

小さい子供を連れた夜釣り、そしてその日はシケ模様だったため、当時大きな波紋を呼びました。

 

事故の内容は釣りをしていたところ子供が突然いなくなりました。

調べによると高さ130cmの柵が設けられている公園でしたが

約20cmの隙間から子供が落ちたと見られています。

 

 

子供がいなくなったと気づいた親は海に落下した可能性があるため海に飛び込み必死に泳ぎ探し回っていたと目撃者への取材でわかっています。

 

 

警察、消防が50人体制で捜索しましたがなかなか見つけることができませんでした。

 

沖へ流された可能性も視野に入れて広範囲を捜索、沈んでしまっている可能性もあるため潜水しての捜索が行われました。

 

しかし、見つからなかった原因は近くにあるテトラの隙間に挟まっていたからでした。

 

 

 

 

その後、この地域の海の柵には柵だけではなく、金網が追加されました。

 



 

 

ライフジャケットをつけていたのに

安全のためライフジャケットをつける

これは釣りの基本とも言えます。

 

しかし年間、釣りでの死者の中にライフジャケットを着用していたにも関わらずなくなってしまうというケースも多くあります。

 

 

 

ライフジャケットが粗悪品で浮かなかった

膨張式ライフジャケットに穴が空いて浮かんでいられなかった、ということもありますがちゃんと浮くライフジャケットでも死に至ることがあります。

 

 

とある磯釣りで有名なポイント。

年間多くの釣り人で賑わい、時期によっては夜釣りを楽しむことができるポイントです。

 

渡船屋を利用する必要があるので単独釣行よりは安全とされています。

 

 

しかしその中でも行方不明になる事故が発生しました。

 

 

夜釣りでもなく、暗い中磯渡りするわけでもなく

日中に忽然と一人の姿が消えました。

 

いなくなったことに気づいた人が渡船屋に連絡

そしてすぐに捜索活動が行われましたが発見できず。

 

 

 

数ヶ月後、少し離れた海底で遺体となって発見されました。

 

 

ライフジャケットは有名メーカーの高級品

体格も普通のため沈んでいくわけはないと思われていました。

 

 

分析の結果は当時発生した気圧のうねり

セットが入った時に落水。この時、荷物はその場に残っていましたがチャランボは一緒に流されたのか海底に落ちていたそうです。

 

落ちていく水、サラシに揉まれ海底を転がる漂着物にライフジャケットが引っかかり、漂着物と共に海底を漂うことになったとされています。

 

発見当時、ライフジャケットに絡まっていたそうです。

 

 

流れが早い場所での落水

ところで自動膨張式ライフジャケットや船に備え付けのフローティングベストはなぜ黄色やオレンジなのかご存知でしょうか。

 

これは海上でも発見しやすくするため。

 

反射板がついているのもそのためです。

 

 

 

しかしこのような色にしても海は広い

簡単に見つけることはできません。

 

 

とある潮通しのいい岬にある堤防。

回遊魚が釣れることで知られるポイントです。

 

ある日、釣りに来ていた方が転落。

落ちた瞬間を見た目撃者はいなかったため、事件発生に気がつくのが遅くなりました。

 

その方は普段からしっかりとした装備で釣りに行くことがわかっており、フローティングベストも着用していたと思われます。

 

 

 

付近の捜索、ヘリや船からの捜索もしましたが見つけることができずにいました。

 

しかし隣の県で遺体が上がったとの知らせが入り、距離もかなり離れていたため別件の事故だと思われていましたがそのご遺体は捜索している方でした。

 

これは海流が早く、それに流されたと見られています。

 

 

たとえ浮いていても飢えや低体温症といった危険もあるのです。

 

 

 

 

潮周り

とある港町の堤防。

 

酒を飲みながら釣りを楽しんでいたグループのうち一人が足を滑らせて海へ落下する事故が発生。

 

一人が救助のために飛び込みましたが流れも早く、酔っていたためしっかり泳ぐことができず二人とも行方がわからなくなりました。

 

フローティングベストといったものはつけておらず、目撃者によると沈んでいったように見えたとのことで捜索は上空、水中と広範囲、大掛かりなものとなりました。

 

 

しかし痕跡すら発見できず、二週間ほど経った頃

その事故が発生した近くに二人の遺体が打ち上がりました。

 

落下した時と同じ潮周りだったそうです。

 

 

 

予防知識

 

 

事故に遭わないに越したことはありませんがもし転落してしまった時の知識をご紹介します。

 

 

まず磯で落ちた場合。

磯際ではサラシができるように流れがまいています。

下手すると引きずり込まれます。

 

波が当たる面なら磯に叩きつけられます。

 

そういった場所なら一旦磯際から離れ、波の当たっていない穏やかなポイントへ回ってそこから上がるようにしましょう。

 

同じように防波堤で落ちた場合

近くにテトラがあって登れそうな感じがあるかもしれませんがあそこに吸い込まれると大変危険です。

 

 

テトラは磯のように波が当たってサラシのようになってなくても危険です。

そもそもテトラは波消しブロックですので波は立たないことが多いです。

 

テトラからは離れましょう。

 

また堤防によってはスリット、オーバーハングがあるところもあります。

こういったところも吸い込まれることがあるので離れるようにしましょう。

 

堤防によっては階段や梯子があるので近くにあればそれを利用しましょう。

 

 

 

砂浜をはじめ、離岸流に入ってしまった場合。

離岸流に乗り続けてしまうとどんどん沖へ出ていってしまいます。

 

離岸流は流れに逆らって泳いでもなかなか脱出できるものではありません。

 

そういった時には横に泳いでまずは離岸流から脱出しましょう。

離岸流から出ることができれば接岸しやすくなるはずです。

 

 

 

 

今回は釣りで行方不明になる原因と事故例をご紹介しました。

 

万全なつもりでも自然相手の遊びですので予想を上回る事態は発生します。

どんなことが起こるのか、どうすればいいのか

 

こういったものを知っておいて損はないはずです。

 

今回かなりショッキングな内容をご紹介いたしましたが皆様の安全に少しでも役立てたら幸いでございます。