高価なタックル
大切にしているタックルでもいつか別れが訪れます。
形あるものには終わりがあるのです。
しかしその終わりを遅らせることができる、または早めてしまうのは使い手次第。
釣具は比較的寿命が短い道具です。
家電、車、文房具などと比較すると圧倒的に短い。
どんなに大切に扱っていても、前触れなく壊れることがあります。
実は知らないうちにやってしまっていた
とある行動が壊れる原因になった、ということも。
今回はロッド、リールの破損につながる行為についてご紹介いたします。
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ロッド、リールの破損につながる行為
釣具は精密機器といっても良いほどに繊細です。
ロッドは折れやすい
リールは不調が出やすい
というのはいうまでもないでしょう。
ルアーにおいては最近はかなり進歩しましたが少し前までは割れやすい。
フックにおいては簡単に曲がり、折れます。
ウェア、フローティングベストでは潮が固着、噛んだりしてファスナーが動かなくなります。
釣具は全般的に長持ちしないのです。
言い換えればそれだけ過酷な環境で使用するということです。
そのため我々アングラーが取り扱いを間違えれば、手入れを怠れば
あっという間に使い物にならなくなるというのはいうまでもないでしょう。
ここでちょっとした小話
遠征に行く際
荷物を送ったり、飛行機に預ける場合
ロッドには釣り竿というタグを
リールが入っているバッグには精密機器といっておかないと無事に帰ってこないかもしれません。
ロッドはケースの中で動かないように、そして緩衝材を適切に入れ
リールもバッグの中で動かないようにタオルやソフトケースに入れるなどしておきましょう。
ロッドにおいてはティップが折れたり、ガイドが折れたりすることが多く
リールはハンドルが折れることが多いそうです。
リールのハンドルは外しておいた方がいいかもしれませんね。
それではタックルを使用する上で注意しなければならない点
やらない方がいいことについてご紹介いたします。
ロッド編
ロッドは耐久力で言えば一番脆い釣具。
ぶつけただけ、角度を間違えただけで簡単に折れ、そしてパーツ交換というものがほぼなく修理代・・・というか交換代がかなり高額になります。
一番多いのはティップが折れるという事故。
釣りをしている時、2ピースなら分解して持ち運んでいる時にぶつけて折ってしまうことがあります。
またライトゲームのようにとにかく細いロッドの場合、穂先絡みで折れてしまうこともあります。
使用面において気をつけなければならないのは今ご紹介したように
穂先絡みついて。
穂先絡みは無理に振ったり、無理やり巻いてリーダーまで到達すると解除されることが多々あります。
しかし絡み方によっては無理に巻く、振ると蛇が獲物を絞めるようにティップに巻きつき折ってしまうこともあります。
穂先絡みをしてしまったら面倒ではありますがしっかりと手で解消することが重要です。
またリーダーとの結束部がトップガイドをはじめ、ガイドに引っかかる場合。
これは適合ラインより太いラインを使っていたり、適合MAXだったりすると発生します。
基本的には適合内であればPE、それに合うリーダーも通過しますが回収する角度、侵入する角度によってはガイドにあたり、入らないこともあります。
これを無理して巻くとティップを上から抑えるのと同じことになり折れる可能性があります。
また極限まで巻き、ベールを返すことすら難しいレベルでテンションがかかっている
こういった場合、無理にベールを返そうとすると
それもテンションがかかり折れますのでドラグを緩めて、ラインを引っ張ってテンションを抜きましょう。
結束部が引っかかるのと同じでスナップも注意が必要です。
ほとんどのロッドがガイド自体はかなり硬くできており、ガイドが割れるということは少なくなっています。
ですがガイドリングが抜けないわけではないので繰り返しスナップをぶつけていると緩むこともあるでしょう。
穂先の次に壊れやすいのがロッドの継ぎ目。
ロッドを抜き差し、特に抜く際に壊れることが多くなります。
多くの場合、ロッドを受ける部分
ここは薄い円筒になっていますので簡単に割れてしまいます。
真っ直ぐではなく、斜め方向から抜いたりすればそっち側に割れるというか裂けるのは明白です。
ぬく、入れる際はまっすぐに。
この件に付随してロッドを抜くときにガイドを掴んでしまい、ガイドが取れる、歪むこともあります。
ガイドは触らず、ロッドのみで回したり引っ張ったりしましょう。
ロッドを束ねるベルトが役立ちます。
またジャクソンからロッドエッグというものが発売されており、これがロッドベルトと抜く時に使える優れもの。
ロッドは一定の角度を超えると折れます。
限界角度というものが存在します。
それはファイト時、魚を抜きあげる時に注意が必要です。
こういった点は気をつけやすいところですがガイドにルアーを引っ掛けるときにやりがちなことでもあります。
ガイドにルアーを引っ掛けよう・・・
あれ?ちょっと届かない?届く?引っ張ってみるか
と引っ張るとラインが出るならいいですがティップがこちら側に曲がり・・・折れることがあります。
手間でもガイドに引っ掛けようとして長さがなりないならきちんとラインを出してから引っ掛けましょう。
リール編
リールは精密機器です。
スマホと一緒です。
落とせば壊れますし、場所にもよりますが傷がちょっとついただけで使い物にならなくなります。
傷においてはスプールエッジ、ベールに傷が入るとラインがそこで傷つき、切れるようになるので即交換
または研磨すると治る場合もあります。
リールの多くは金属、または炭素繊維でできており頑丈そうですがロッド同様に繊細だと思っておきましょう。
負荷には意外と弱く、簡単にローターやベールは歪みます。
特に根がかりを外す際、、ロッドでいくと折れるのはご存知の通りですが直線で引っ張る際、リールでいくとベールが歪みます。
細いラインであればあまり関係ありませんが太いラインの場合はラインを手で掴むかラインブレーカーに巻きつける必要があります。
何度も言ってしまい恐縮ですがリールは精密機器
外的要因に注意が必要です。
海で使う場合は絶対に塩がつきます。
これをいかに固着させないか、というのがリールの寿命に大きく影響してきます。
海で使った後、しっかり流さないといけません。
塩と同じく砂も天敵です。
これに関しては砂のある地面に置かない
強風時、地面側にロッドを置かないというくらいしか方法はありません。
風が強い時にロッドスタンドに立てていると風で舞った砂がリールに付着することもあります。
地面についていないから、置いていないから平気、というわけではないのです。
一度砂や塩がリール内部まで入ってしまった場合はしゃりしゃりしたりでオーバーホールする必要があります。
また釣りに行った後、リールを洗うのは重要ですが乾かそうと思って直射日光にあてる天日干しはのちに不具合となる可能性があります。
これはリールの温度が上昇することで内部で蒸れが生じたり、オイルやグリスが流出したりすることがあります。
場合によっては熱でリールが、パーツが変形することもあります。
リールは洗った後は陰干しです。
今回はロッド、リールで破損につながる主な原因についてご紹介いたしました。
どんなに大切に扱っていたとしても突然壊れることもあります。
予防できるものであれば予防し、リールに関して言えば定期的なオーバーホールを行うことで長く使用することができます。
釣具なくして釣りはできませんのでこれからも良きパートナーとして釣りを共に楽しんでください。