釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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【釣り場が急激に減っている】釣り禁止になる理由

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昔に比べると明らかに釣り場が減っています。

 

10年という短い期間で圧倒的に減りました。

この10年での釣り場の減り方は異常とも言えます。

 

なだらかに減少ではなく急激に減少しているのです。

 

これは多くの理由が考えられます。

我々釣り人が悪いものもあれば社会の仕組み的にそうなっているものもあり、

未来は明るいものではないようです。

 

 

今回は釣り場がなくなる、釣り禁止になる理由についてご紹介いたします。

 

 

 

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【釣り場が急激に減っている】釣り禁止になる理由



釣り禁止になる理由は

・危険と判断される場合

・迷惑行為となる場合

 

がほとんどです。

 

稀に自然災害で物理的に釣り場が消えることもありますが年間通して多いものではありません。

 

 

 

釣り禁止とする権限を持つのは

各自治体

港などを管理する団体

土地の所有者となります。

 

場所によっては即座に釣り禁止にするのが難しいところもあれば、

思いついてすぐに釣り禁止にできる場所もあります。

 

 

具体的にどのようなことが釣り禁止につながるのかご紹介いたします。

 

 

死亡事故

港で死亡事故が起こる、頻発する場合は当然危険な場所となり、釣り禁止、立ち入り禁止となることがあります。

 

堤防の先、テトラ帯で起こりやすい事故です。

 



そもそも堤防は波を港に入れるのを防ぐもので

テトラは波を消すものです。

 

つまり波が当たりやすい場所に設置されています。

潮通しがいいのは間違いありませんがパワーのある波が当たるので危険度はかなり高くなります。

 

テトラにおいては隙間に落下すると高確率で死に至ります。

 

 

というのも隙間に挟まるだけではなく、引き摺り込まれるためです。

 

テトラに対し、波は横、または上から被り、その水は下へ抜けます。

上に湧き上がるということはあまりありません。

そのため穴に落ちただけでも水があればトイレのように吸い込まれていくのです。

 



 

全国的にかなり稀な事故ですが停泊中の船と護岸の間に挟まって死亡したという事故もあります。

1つは船が風、波で動いている時に挟まり、圧死。

 

もう一つは夜に隙間に落ちたのか、朝遺体で見つかったというものです。

 

 

一度死亡事故が起こると管理している団体は再発防止策を徹底、各所へ報告しなければならないため今後立ち入りが禁止されることが多いです。

 

 

悪臭問題

釣り場は独特の香りがしませんか。

 

港、磯、サーフ

海はどこも独特の香りはありますが釣り場はまた違ったにおいがします。

 

 

これらの一部は餌の匂いや放置された魚から発するものです。

 

ご存知の通り、釣りでは深刻なゴミ、マナー問題に直面しています。



 

釣りをしない一定の人の認識では釣り人は害をもたらすものとして見られています。

 

餌釣りが悪いというわけではありません。

釣りで使用したコマセがその場に残り、それが異臭を放つのです。

 

最後に水を流すだけでも変わります。

 

 

また外道として釣れた魚

フグやボラをそのまま陸に放置するケースが増えています。

 

中にはアイゴといったヒレに毒がある魚も放置されています。



実のところ正確には増えているのではなく、昔からフグやヒトデは放置されていましたがそれがSNSを通じてみる機会が増えたということです。

 

 

こういった行為は動物愛護や命を大切にするという観点から大きな問題となり、釣り人以外の方からも悪い意味で関心を集めています。

 

最近では通報も増え、警察が出動する場合もあります。

 

 

 

 

ゴミ問題

悪臭問題と同じくゴミの問題。

 

釣り場は街と違い、誰かが頻繁に掃除しているわけではありません。

そのためゴミを捨てれば溜まりやすくなります。

 

ゴミがゴミを呼び、集団心理としてゴミを捨てるようになります。

 

 

釣りのゴミだけではありません。

釣りはキャンプやアウトドアと場所を共有することが多々あります。

 

これらがいい効果を産めばいいのですが現状としてはお互いのゴミがゴミを呼ぶような状況です。

 

 

海や川、水が近くにあるからかゴミを燃やすというのも一つの傾向です。

匂いだけでなく、焦げた焼けたプラスチックが岩などにこびりつき、逆に掃除が難しくなることも多い。

 

燃やせばなんでもいいというわけではありません。

 

さらには燃やしてから帰るのではなく

火をつけてから帰るという放火じみたことまであります。

 

山や街だったらどうなるんでしょうね。

 

 

 

釣り船が海岸で客の出したゴミを燃やし、放置しているところも多くあります。

しかしこういった野焼き行為は市なども黙認しているようです。

 

騒音問題

釣り場によっては住宅街の近くということもあります。

 

ここでは騒音による問題で釣り禁止となるケースがあります。

 

 

騒音は

車の音

話し声

とありますが意外とうるさいと言われるのはキャスト音。

 

夜な夜なピュッピュとなっていれば気になるでしょう。

しかも頻度が多いものです。

 

 

投げ釣り禁止とされるエリアでは後方の安全上という問題もありますがこのキャスト音対策を含んでいるところがあります。

 

釣りをしている我々からすると普通のことでもしない方からすれば騒音でしかありません。

夜の釣りではご注意ください。

 

 

駐車問題

一番起こりやすいのが駐車場の問題。

 

釣り場でどこにでも駐車場があるわけではありません。

またほとんどの道路は駐車禁止となっています。

 

近隣に住む方や日常的に通る方、バスといった公共機関の妨げになると通報され

改善が見られない場合は閉鎖されることがあります。

 

一例ですが住民しか使えない、持っていないパスカードを使ったゲートがあったり

駐車できるスペースにバリケードがあったり、カラーコーンがあったりします。

 

そういった場所では敏感になっているのでちょっとした隙間を見つけたからといって止めると通報されることもあります。

 

 

車はマナーを守って正しいところに止めましょう。

またこれもゴミがゴミを呼ぶのと一緒で路駐は路駐を呼びます。

 

一つの路駐が今後釣り禁止につながるかもしれません。

SOLAS条約

 

海上人命安全条約

SOLAS条約

 

1912年のタイタニック号海難事故を受けて制定された船舶の安全確保を目的とする国際条約です。

 

同時多発テロの影響などからこの条約は平成14年に改正され

港湾施設の保全対策の強化が義務付けされることとなりました。

 

なので港湾部の釣り禁止、立ち入り禁止はこの時期を境に急増することになります。

 

 

このソーラス条約ではこれまでグレーだった港湾部

本来は荷物の積み下ろしをしていた場所などは立ち入りが禁止されることになり、多くの釣り場がなくなりました。

 

とはいえ元々企業用地のようなところで釣りができた時代ですので本来の状態に戻ったともいえます。

 

 

ソーラス条約では基本的には国際的な観点での条約となるため漁港はこれが該当しないことになります。

しかし当時は国土交通省をはじめ各関係者がこの条約を理解できていなかったため、港湾部は立ち入り禁止とし、バリケードを設置。

 

結果的に多くの場所でバリケードなどは不要だったため、余計な金を使ったと問題にもなりました。

 

 

安全を守る条約ではありますが理解が広まる前に始まったため思わぬトラブルにもなったようです。

 

 

 

 

今回は釣り禁止、立ち入り禁止になる理由についてご紹介いたしました。

 

結果的に避けられない問題でもあります。

1箇所が釣り禁止とすれば近隣も間違いなく釣り禁止を検討します。

 

そうでなければ禁止にしたところから人が流れてくることになります。

 

駐車場、釣り場を有料化するなどして利益を得て、それを保全に使う

というのが各地で見られるようになりました。

 

一部有料釣り場では有料にしたことでマナーもとても良くなったと話題になりました。

 

 

マナーについては今後大きな問題であり、早急に改善が必要です。

 

 

皆様の感じた、目にした問題はどんなものがありますか?