釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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クリアカラーしか釣れない時がある、爆発する理由

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ルアーにおけるクリアカラーという存在。

目には見えない世界の住人、ミラージュコロイドというわけではありませんが異質な存在です。

 

たまにただの無塗装ルアーで他のカラーと同じ価格はボッタくりである

という意見もありますがクリアは無塗装ではなくクリアという塗装なのです。

 

仮に無塗装だった場合、ルアーの表面に傷が簡単につきやすくなったり、割れやすくなったりと不具合が生じます。

クリア塗装は意外と大変でクリアからを塗った際、白濁しないようにしたり

クリアに見えるようにしなければならないのでベタ塗りの方が楽かもしれません。

 

余談ですがクリア塗装とマット系塗装はメーカーの技術力が明確に出るところです。

 

 

クリアって魚に見えないんじゃないのか

じゃあ釣れないんじゃない

という印象もあり、正直めちゃくちゃ売れるカラーではありません。

 

ですがクリアカラーしか持たない能力、それしか勝たん場合があり

一度それに魅せられてしまうと離れることができなくなる魅惑のカラー。

 

それがクリア。

 

今回はクリアカラーの魅力についてご紹介いたします。

 

 

クリアカラーしか釣れない時がある、爆発する理由

よく言われるのはクリアカラーはその色の特徴からマイクロベイトパターンに有効である。

クリアになることでその輪郭などがぼやけ、マイクロベイトを食っているような状況でルアーというサイズを無視して食わせられることがある。

 

これはクリアのボディに入ってくる光が乱反射をすることで1つのルアーではありますがマイクロベイトの集合体に見えることができるとされています。

クリアルアーの輪郭面に関してもボケるためいい意味でシルエットはボケる

しかし存在感は出せるという特典があります。

 

 

おそらくこれがクリアカラーの一般的な使い方

そして多くの方が期待している性能です。

 

ですがクリアカラーというのはこれ以外にも絶大な効果があり

むしろパイロットカラーとしても使えるほどの威力を持ちます。

 

ナチュラルカラーがいい場合

それはマッチザベイトに合わせるとこの答えに辿り着きます。

 

派手なカラー、チャートカラーがいい場合

アピール力を極限まで高め、自然界という理から解き放つ存在を欲する時。

 

両極端なものですがクリアに関してはどちらにも属することなく

堂々とセンターのポジション、またはルアーではない存在となっているのかもしれません。

 

 

クリアカラーは実は最もアピール力の高いルアー。

 

通常物体に当たった光はそのまま反射されます。

それが鱗加工などすることで色々な方向に反射させることができフラッシングという効果を増幅することも可能です。

 

逆に入ってきた光を一部吸収して反射する艶消しのようなものはフラッシングとは対極的な存在です。

 

多くの場合はこの2種類の反射になりますがクリアカラーはこの次元の存在ではありません。

 

 

通常の2種類は光を面で受けて反射します。

しかしクリアカラーは面で受けて反射するところと面を通過してその中でさらに反射するもの

その面で受けた先の面で受けて反射され、さらに面で受けて反射するもの

そして透過するものと訳のわからないくらい光が暴れ散らかします。



一言で言えば透過と言えますが透過と反射を繰り返す実はやかましいカラーだったのです。

 

ちなみに透過性のものに光が入り、その中で細かく反射したりするのはルアーにおいてはアピール力を高めるものではありますが、

ショックリーダーやラインといった透過性のあるものでこれが起こると

めちゃくちゃ煌めき輝くラインとなり、魚に見切れらる原因となります。

 

ラインよ、お前が目立ってどうする

という状態です。

 

これを抑えたのがデュエル 魚に見えないピンクフロロ

 

魚は釣り糸を透過した光と反射された光が混ざった状態で視覚に捉え、

色彩や明暗として認識しています。

 

また、魚がラインをシルエットとしても認識していることを考えると、

カラーフィルター効果と透明性を兼ね備えた性能であることが重要と考えられます。

 

「魚に見えないピンクフロロ」 は、

魚が感知する特定の範囲の波長を幅広くカット(吸収)するだけでなく、

透明性も兼ね備えた独自のカラーフィルター機能搭載ラインです。

 

「魚に見えないピンクフロロ」 は一般のピンクラインと比べ、

魚が感知する波長範囲を幅広くカットすることにより

人の目にはピンクの色のままで見やすく、

魚に対しては独自のカラーフィルター効果で 「魚に見えない」 ラインを実現しました。

 

 

つまり魚に見えないピンクフロロはライン内部に入ってきた光

この光の魚に見える波長をカットすることで魚にはきらついて見えないライン、という訳です。

 

 

この技術を応用すれば魚に見えないルアー、というのも作ることができます。

 

ミラージュコロイドルアー、ちなみにミラージュコロイドはユニウス条約によって仕様が禁止されています。

 

 

 

話を戻してクリアカラーは光の反射がとてつもないことになる。

最初に触れましたが光が無数に、さまざまな角度で反射するためマイクロベイトの集合体として見せることができたりする、ということです。

 

塗られている塗装の面で反射してきらつく場合もフラッシングの量としては同じくらいになるかもしれませんがクリアカラーとは反射する角度のランダムさが違う

これが魚にとっては大きな違いであると考えられています。

 

日中に話だけではなく夜にもこの効果は発揮されます。

月夜でも月がなくても漆黒の闇ということはありません。

そのためわずかな光さえあればクリアカラーは輝きます。

 

ただそれを魚が好むかどうかは別の話。

 

 

こういった点を踏まえるとある意味最強とも言えるクリアカラーですが

その力は万能ではありません。

 

例えばシルエットの問題。

クリアカラーは透過性のため、輪郭というものが塗られているものに比べるとはっきりしない。

これが良いこともあれば悪いこともあります。

 

一例としてイワシを好んで捕食している状態であえてそこにいるマイクロベイトは狙わないといった具合にクリアカラーは選択肢から除外されることもあります。

もちろんそういったものに関係なく、フラッシングの量があるため目立ち

食ってくる場合もありますが条件や魚種によっては見向きもされないこともしばしばあります。

 

 

光の反射の質を好まない魚や環境もあります。

例えば相模湾のマグロですが船長や漁師さんの間ではフラッシュブーストは釣れないと言われています。

 

船によってはフラッシュブーストを禁止しているところもあるほどです。

 

このエリアはどういった経緯なのかは不明ですがフラッシュブーストの放つ光の質は

マグロには好まれないということになります。

 

これと同じくクリアカラーの光を好まない魚や場所といったものがあります。

そのため全国各地、どんなところでも釣れるカラーということはできず

総合的に見ればイワシカラーの方が安定した釣果を出すことができるかもしれません。

無難というやつです。

 

クリアカラーは他とは違って異質なものである、というのを今回ご紹介させていただきました。

その異質はどう扱うべきか。

 

クリアカラーを主軸として釣りを組み立てるのか

それともクリアカラーは切り札、または飛び道具なのかは釣り人の判断に委ねられます。

 

そして使った結果、どういう効果をもたらしたのか

実績に基づき今後の戦略も変わってくることでしょう。

 

 

ちなみに私の場合、サーフではマット系とクリアの2種類でほぼやり通します。

磯の場合はフラッシング系とクリアです。

闇堕ちしたモンスターショット シルエットブラックですが個人的なカテゴリでは

これはフラッシング系です。

 

ご覧ください

なんとも言えぬ妖艶な輝きを放っているでしょう。

 

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