この記事の内容はYouTubeでご覧いただけます。
見た目、輝き、波動、匂い
これらはベイトが発するものに似せた、または別方向の存在感を出すことで魚を騙し釣るルアー。
ルアーが発する音というのはベイトの何に似せているのでしょうか。
例えばルアーの着水音やダイペン、ポッパーのポップ音はベイトもハッスルことがあります。
しかしラトル
ガシャガシャした機械音はベイトが発することはありません。
ですがラトルが入っているルアーは釣れます。
厳密に言えば釣れることがあり、釣れないこともあります。
今回はラトルなどルアーが発する機械音は釣れるのか
についてご紹介いたします。
ラトルなどルアーが発する機械音は釣れるのか
ルアーにラトルが入っているものは全体的に多くはありません。
人気がない、釣れない、というわけではなくラトルを搭載するのに一定の条件が必要となるからです。
例えばメタルジグやバイブレーションにはラトルを入れるスペースがありません。
ミノーやシンキングペンシルでは入るスペースを確保することができるため、
ラトルを入れることができます。
しかしラトルというのはスペースの中で動き回ることで音を発生させます。
そのためミノーやシンキングペンシル内部で球体が暴れるとルアーの泳ぎに悪影響を与えることがあります。
そのためミノーなどにラトルを入れる際は小粒なもの
他には飛距離を出すためのシステムとラトルが兼用されているものがあります。
ウェイトボールでもありラトルでもあるといった感じです。
ラトルを最も入れやすいのはペンシル、ダイビングペンシルといった浮く
オートマチックなアクションではなくマニュアル感が強いもの。
浮くためにルアー内部に空洞を持たせるためラトルを入れるスペースを確保しやすく
ラトルが入っていてもさほど泳ぎに支障がないタイプのルアーです。
今回の話はルアーになりますがエギでもラトル入り、ラトルなしとあります。
ラトルや音が出るタイプのシステムが入ったものを水中で聞くと
ガチャガチャ、ガシャガシャと割と高い音で響き渡っています。
しかも水の中ということもあり、かなり遠くまでこの音が聞こえます。
ルアーの存在感という点においては圧倒的とも言えるラトル。
存在感がある、すなわち釣れるとは限らないのですがまずはラトルの良さについてご紹介いたします。
ラトルがもたらす効果
水中でのラトル音の響き方ははっきりいって異常です。
人間の主観ですがこんな音がしていたら逃げます。
家にいて、街にいて、どこでもいいのですが突然
と聞こえたらびっくりしますし何かやばいものが近くにいるなと感じるはずです。
ただこの時にやべぇ逃げろ!と思う人もいれば
何なんだ今のは、とその音の発生源を探し、見に行く人もいます。
おそらく魚においてもこれと同じような反応が起こっていると考えられています。
ルアーからラトル音という新しい要素が発せられることでこれまで反応しなかった魚
ルアーの存在に気がついていなかった遠くにいる魚に認識してもらうことが可能となります。
この時点では集魚力とは言えませんが認知度だけは高いものとなるでしょう。
存在感で言えばまさに悪名は無名に勝るといったところです。
このように認知してもらいやすくなるラトル。
食うかどうかはまた別の話です。
単純に興味がある、好奇心がある魚は寄ってきてそして食います。
この食うというのが餌として食う場合もあればそうでない場合もある。
というのも魚は手や足があるわけではないので何かを探る際は口を使うことになります。
口で触って、入れてみて違和感があれば吐き出す。
人間であれば触った段階で色々判断することができますが魚はそれを口で行います。
なのでラトル音が餌から出る音と同じで擬態できているかどうかはこの件に関してはあまり関係がないと言えます。
食えるかどうかの判断以外に攻撃という要素も持ち合わせています。
これも触るという行為が口であるため、攻撃でも口を使うことがあります。
ラトルから発せられる機械音を敵と見做し、攻撃する際に口を使って釣れる。
これはラトルルアー以外でも結構起こっており食ってきたわけではなく、攻撃してきた場合と分かれます。
鮎に関してはまさに攻撃してきたパターンです。
ラトルが入っていることで遠くから魚を寄せることができ
腹が減っていれば食わせることができ
そうでない場合でもどつかせることで釣ることができるというメリットがある反面
当然大きなデメリットも持ち合わせています。
ラトルに起こりうる欠点
ルアーの種類、カラーにおいては二分化されていると言えます。
ナチュラル系、限りなく自然界にありそうな感じに仕上がったルアー
その逆に自然界にはありえないようなカラー、見た目、波動でとにかく目立つルアー。
どっちが正解かどうかは分かりませんがラトルに関して言えば目立つタイプのルアーに分類されます。
目立つタイプのルアーに共通して言われる欠点、それは連続して使い続けるとスレるという点。
ラトルにもこれと同様のことが言えます。
ずっと同じ魚がいるとしてそこで爆音でガシャガシャされればある程度した時に
うるさいと感じたり飽きてどこかへ行ってしまうことが考えられます。
そのため定期的にラトル入りじゃないのを使ったほうがいい
通称ラトル抜きと呼ばれる時間を設けたらいいという説もあります。
他にはラトルは集魚力、存在感最強ではありますが魚によってはその音が興味をそそるが最終的に食うにあたり、違和感が拭いきれないという場合もあります。
見切られていると言えるような現象が見ていて起こることもしばしば。
また地味に精神的ダメージを受けるのがラトルを使っている人だけ釣れない。
魚を盗まれるという現象。
例えば複数人で青物を狙っていたとします。
ラトル入りを使っている人と使っていない人がいる状況でラトルなしだけ釣れる。
では全員ラトルなしにしたらどうか。
こうすると誰も釣れなくなる。
これはどういった状況かというとラトル入りがいるおかげで魚を寄せることができていた。
しかし魚を寄せたがラトル入りはお気に召さず、近くにいたラトルナシの方がフィットしてヒットした。
そのため全員がラトルなしになると集魚力が落ちてしまい、魚が寄ってこず釣れなくなるという何とも言えない現象です。
こういった場合は
誰かが人柱になって、沈めなきゃな
魚は音には過敏ではない説
魚の聴覚は陸上生物とは異なる音の受け取り方をしています。
また魚は側線と言われる感覚器官で流れや圧力を感じとっています。
なので音に関しては耳からの情報だけではなく、他の器官でも似たように感じることができ、音と水中の波動は割とまとまって感じているのではないかと言われています。
一部13ヘルツから13000ヘルツまで聞き分けることができる魚もいます。
ただ全てが耳で聞き取っているわけではなく低音域は側線から感じとっていたりするため、人間が思ううるさいと魚が思ううるさいの感覚は違うと言われています。
人間が水中でラトルの音を聞くと大変やかましく耳障りな感じもしますが魚にとっては割と変な音ではない。
または低音部分は側線で感じ取っているため波動の一種として捉えられているのかもしれません。
ちなみに喋るというか音を出す魚もいて
歯軋りタイプと浮袋を使ってゲップのような感じで音を出すタイプの魚がいます。
イシモチやホウボウはよく喋りますよね。