ロッドにある適合ルアーウェイトについて解説しようと思います。
その適合範囲を超える、またはそれ以下の場合ロッドはどうなるのか、というお話です。
この記事の内容はYouTubeでもご覧いただけます。
ロッドの適合ルアーウェイトとは?これを超えて投げるとどうなる?
適合ルアーウェイトは結論から言うと
そのロッドの性能を最大限に発揮するルアーの重さ
投げにくいなど問題が起こりにくい重さというところです。
適合ルアーウェイトより重いものを投げると折れるイメージがありませんか?
では逆に適合より軽かった場合は折れますか?
軽かった場合は折れはしませんがロッドが反発しないので飛ばせないといった不具合が起こります。
重すぎる場合は最悪折れるという結果になりますが
その前に重すぎるとロッドがうまく反発せず、曲がりすぎて投げられなくなります。
シマノの公式回答はこのようになっています。
- 適合オモリ負荷や適合ルアーウェイトの範囲で釣りをすればロッドは折れないのですか?
- スペック表の適合オモリ負荷や適合ルアーウェイトは表示はその範囲内で釣りをすればロッドが破損しないという意味ではありません。
そのロッドでの標準的な使用に際して性能を発揮できる範囲、釣りをしやすい範囲という意味での適合で、釣りの際の目安にして頂くためのものです。
例え適合オモリ負荷や適合ルアーウェイト範囲内で釣りをしていましても、キャストの仕方、アワセの仕方によっては
簡単に破損してしまうことがありますので十分ご注意ください。
適合以上も普通に投げられるが
適合が40g MAXだったとしても60gくらいまでは投げれます。
相当乱雑に扱わない限り折れることはないでしょう。
ずっと使い続けた場合は経年劣化が早くなる可能性は否定できません。
折れる場合は適合内であっても折れます。
ルアーの重さよりも投げ方に問題がある場合は大半です。
ただ適合を超えているとロッドにルアーやジグの重みが乗っかり、振り抜きぬくくなったりします。
通常はロッドの反発力でルアーを飛ばしていますが、このように適合を超えてロッドの反発が生きてこない場合は腕の力で振り抜くことになり、かなりしんどいと思います。
当然そうなれば飛距離も出なくなります。
適合以下は飛ばない
ジグを専用に扱うロッドの場合
MAX〇〇gという表記だけの場合があります。
適合ウェイトは基本的には最小から最大までの表記。
最小を下回ったルアーを投げる場合はどうなるでしょうか。
イメージ的には1gのスプーンをトラウトロッドのように柔らかいロッドで投げるのと
ショアジギングロッドで投げるのどっちが飛ぶと思いますか?
軽いルアーに対して硬すぎる場合はロッドというよりはただの棒です。
ルアーはロッドを曲げて飛ばすのが基本原理ですので曲がらない=飛ばない。
適合ウェイト以下の場合は重すぎる場合と同じでルアーが飛ばなくなります。
わずかに下回る程度なら気にならないかもしれません。
機種、番手にもよりますがショアジギングロッドでシーバス、ヒラスズキ、ヒラメは無理ではないのですがそれぞれ専用ルアーがショアジギングロッドにとっては軽すぎて投げにくいことが多いです。
プラグウェイトとジグウェイトの違い
青物を狙うロッドの場合、プラグウェイトとジグウェイトの違いがあるものがあります。
プラグは50gまで
ですがジグは70gまで
といった差がある機種があります。
これは何か
プラグとジグを投げる時
どっちの方が抵抗感を感じるでしょう。
どっちの方が振り抜きやすいでしょう。
これはほとんどの場合、ジグの方だと思います。
プラグに関してはシステムが入っているとか色々ありますが
ジグとプラグを比較するとまずジグの方が抵抗が少ないです。
固定重心ですしシルエットも細いので空気抵抗を感じることなく投げれます。
なのでプラグとジグが同じ60gだったとしてもプラグの方が重たく感じるはずです。
操作する上でもその抵抗感に差が出ます。
青物プラグの代表、ポッパーやダイビングペンシル。
これらのルアーは海水との衝突で魚を誘っているといってもいいでしょう。
そのためロッドにかかる負担も大きくなります。
ジグの場合はプラグに比べて抵抗感が少ないです。
ただ巻き、トゥイッチ、ワンピッチジャーク
どれをとってもプラグより抜け感がいいです。
こういったプラグとジグとの差があることから適合にも差があるのです。
操作上の問題
これまで適合範囲についてキャストをメインで解説しました。
キャスト以外でも操作面においても問題があります。
メタルジグの場合
適合範囲以上であればワンピッチジャークするときに重さを感じてしまいしゃくりにくい
またはしっかりとジグを跳ね上げることができなくなります。
しっかりジグが跳ねて横向きになってスライドしなくていい場合はいいのですが青物ではやはりしっかりジグが跳ねることが大切です。
逆に適合範囲以下の場合
間違いなく跳ね上がりますが、ジグの挙動が手元に伝わってこないのでしゃくっているという感触がなくなってきます。
跳ね上がりすぎるとテーリングを起こしたりエラーが増えることがあります。
プラグの場合
適合範囲以上を使おうとした時。
例えばダイビングペンシルをダイブさせよう、ポッパーでロングジャークしよう
そうした時、ロッドが柔らかすぎると反発せずに曲がりっぱなしになってしまいます。
そうするとキレのある、メリハリのある動きができなくなります。
ダイビングペンシルはダイブした後に泳がないかもしれません。
適合範囲以下の場合
ダイビングペンシルもポッパーもダイブさせようと引いた時に勢いがつきすぎて海面から飛び出したりします。
青物ロッドでライトルアーのポッパーを引こうと思ったら海面から飛び出すのが想像できるのではないでしょうか。
このように操作面においても適合範囲以外ではやりにくいと感じることになります。
適合ルアーの飛距離の差
適合内の例ではありますが
・ディアルーナ M
・エクスセンス MH
モンスターショット 40gを投げます。
ディアルーナM・エクスセンスMH両方40gは適合内です。
飛距離は と言うとエクスセンスMHは110m
ディアルーナMは90m
でした。
(追い風・四捨五入)
次に同じ条件でヘビーショット30gを投げてみます。
ディアルーナM 80m
エクスセンスMH 70m
と言う結果でした。
このようにロッドの硬さにあった重さと言うものがあるのです。
プラス10gまでは余裕で20gだときつい
適合ルアーウェイトを10g上回る程度であればやや飛距離は落ちる可能性がありますが特に不具合を感じることもありません。
20gを超えてくるとテイクバック時に後ろに引っ張られる感じが強く、振り抜くのがきつくなってきます。
大体目安は15gオーバーくらいにしておいた方がいいでしょう。
ロッドが折れる投げ方
キャストは力ではありません。
ロッドの反発を十分に生かし、ルアーを弾き出すことで飛距離が出ます。
なのではっきり言って力んでも無駄です。
力むと飛ばなくなります。
これはロッドの反発が効かなくなるからです。
素振りをしてみてください。
常に力んでフルパワーのスイングとしなやかにロッドで飛ばすスイング、どっちがロッドがしなるでしょうか。
無駄に力の入ったキャストはロッドに大きなダメージを与えます。
特にやばいのがロッドが急反発したり、捻れた時に最大の力がかかることです。
先ほどから書いているようにロッドのしなりでルアーを飛ばします。
なので急速な動きと反するベクトルにはとにかく弱いです。
キャストする時はしなやかに、滑らかに。
フルキャストし続けると1日体力的にもきつくなります。
しなりを使って飛ばす、と言った意味ではフカセをやられている方はうまいです。
ちなみにラインの適合は
ラインの適合はルアーウェイトと違って融通の効くものではありません。
適合内のラインを使用しないとガイド抜け、通りが悪くなります。
特にショックリーダーの結束が適合外だと引っ掛かり、ロッドに入らなくなります。
オフショアジギングなどしているとショックリーダーを巻き込めなくなると魚が取り込めなくなるので注意が必要です。