釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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【全力取材】三浦半島アイゴの実態調査結果

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今回全力で取材させていただきました。

基本中の基本、電話取材(メール受付しているところが少なかったので)や直接お話を伺いにいったり。手足、電話、口を使ってひたすらに三浦半島のアイゴの情報をかき集めました。

生放送でお話したようにまさかの?という意外な結末でした。生放送で語りきれなかったことを記事としてまとめておきます。

 

アイゴによる磯焼け問題

横須賀、三浦と今アイゴに困っていません。

アイゴに困っていません。

 

後々困るかもしれないということです。

横須賀では

すでに磯焼け完了パーフェクト状態でアイゴの餌がなくなったためアイゴはそんなにいないそうです。つまり磯焼けをさせた主犯グループはどこかへ移動中。

定置網にたまにかかる程度。シーズン的な面もあるそうですが年間して困っているレベルではない。漁師さんはゴミとして捨てるか、その場でリリースしているそうです。

祭りの後・・・ではないですがアイゴに困ってないので現在対策はしていません。むしろ減ったそうです。

 

三浦では

横須賀ほど磯焼けが深刻ではないにしろ進行中。ただしそこまで実感するほどの被害はないため対策は取っていません。

アイゴ自体はさほど多くなく、漁獲は横須賀同様でたまに獲れる程度。ちなみに事の発端となって「リリースしないで欲しい・・・と漁師が言ってる」件についてみうら漁協は把握していないとのことです。つまり噂レベルであると言えます。

 

磯焼け問題のなう

ずっとアイゴが磯焼けの原因だと思っていました。確かにアイゴも磯焼けの原因の一翼です。ただいまはガンガゼとムラサキウニが主犯です。

そして対策すべくもこちらがメイン。だってアイゴいないんだもん笑

今回のメインテーマではないので割愛しますが三浦で捨ててしまうキャベツをムラサキウニに食べさせると身がぎっしりで甘みを増すらしい。ムラサキウニが名産になるかも知れません。

 

アイゴをどうするか

さて想像以上にアイゴに困ってないよ・・・という結果になりました。

でも忘れてはいけない。横須賀一帯を壊滅させたアイゴグループ、成魚の行方が掴めていません。三浦、城ケ島にいるアイゴは既存です。さらに困る数ではありません。この壊滅一派がもし、押し寄せたら一気に磯焼けが進むかも知れません。

 

ご存知かと思いますが昨年、アイゴの稚魚が大量に三浦で見つかりました。

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このサイズのアイゴはまぁ通常秋口から見られますが数が以上。こちらは水産技術センターも把握しています。

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横須賀・長井周辺は磯焼けし砂漠状態なので今後オアシスとなる三浦への進行が懸念されます。まずその前触れとも言える大量の稚魚接岸。

まだ成魚の群は確認できていません。

 

また近年の変化として、前までアイゴは三浦半島で越冬することができませんでした。しかし水温の上昇により三浦で越冬が可能になり、余計に深刻になっています。

確かに寒グレでアイゴ釣れるよね・・・

 

アイゴの有効活用

過去に駆除、名産化、はたまた選挙公約としても注目されたアイゴでしたが現在はどうなのか。

 

www.townnews.co.jp

こちらで紹介されているところに電話させていただきました。

追浜 うれしたのし屋

r.gnavi.co.jp

ネットでメニューを公開していないのでアイゴを取り扱っているかわからないので電話させていただきました。すると対応していただいた方はアイゴを知りませんでした。

また過去に一時的に提供していたらしいが今は全く入荷していないとのこと。対応してくださった方はアイゴも過去のタウンニュースの件も知らなかったようです。

 

観光案内所と政治?

横須賀・三浦観光案内所でも提供しているところはないのでは??という回答をいただきました。ちなみにタウンニュースにも書いてありますが横須賀市議会議員である嘉山淳平さんがアイゴをPRしたいとのことでしたが今となっては砂漠化した横須賀にアイゴはいなくなってしまったので手を引くしかないんでしょうかね。

次は三浦市議会議員の方、これから来るかも知れないアイゴ問題の予防線としてマニュフェストを掲げる番ですよ。

水産技術センター栽培推進部の見解

水揚げ量を計るほど狙って獲るほどの魚ではないため把握はしていません。言い換えればとあるクラゲのように網にかかりまくって困るという事態ではないため適正数かそれ以下が生息していると思われます。

長井周辺はすでにアイゴの餌がないのでアイゴは並程度にしか生息していません。ただ砂漠化に追い込んだほどのアイゴの成魚の行方も不明です。大量の稚魚は昨年確認しました。それとともに行方が掴めぬ成魚の群れが再び、三浦へ戻って来るのではないかという懸念はあります。

アイゴの数が横須賀・三浦では多いわけでもないので駆除は行なっていません。今はその懸念より、ガンガゼ、ムラサキウニの対策に注力しています。しかしながら考えなければいけない問題ということに違いはありません。

 

 真意の行方

リリースしないでほしい

それは結局なんだったのか。ちなみにリリースしないで磯へ放置されたアイゴも毒は健在ですので注意しましょう。あと新鮮なアイゴを磯に放置すると空から降ってきます。

 

はぁ??

 

って。この前降ってきたんですよ、アイゴが。トンビが食べるらしくてアイゴを取り合うんです。そして降って来る。そのあとは徐々に分解されて毒ヒレだけ降ってきたりします。

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漁師さんは今は困っていないとのことでしたが、水産技術センターの話ですと近いうちにアイゴ問題が再熱する可能性は大いにある。

リリースしないでほしいってはっきり言ってガセネタか賞味期限切れのネタだったということになります。まあその話を鵜呑みにしてアイゴ、だけでなく外道を磯へ放置するやつは釣りやめたほうがいいと思いますよ。

そんな奴がいるから釣り禁止とか言われるんです。とりあえず今回のテーマではないので深くは言いませんが。

 

まとめ

アイゴによる磯焼けは横須賀(相模湾側)では手遅れ、三浦は今後横須賀の群れの襲撃にあう可能性があります。

アイゴの市販流通や名産化は過去にやっただけで今は何もしていない状況。むしろアイゴを仕入れるのは難しい。釣るしかない!

アイゴの大軍が来る前兆か?稚魚の群れが秋くらいに三浦の海面を埋め尽くした。これは決して正常なことではありません。

 

個人的にはリリースしてもいいと思います。だって困ってないらしいから「リリースしないでほしい」って話はガセの可能性が高いわけでしょ?妬みで言ってるだけかも知れない。全てが仮説でしかありませんが。

変に磯に放置とか、締めて海に流すとかするならリリースがいい。

やれるなら食べてみよう!

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ほら、メジナやクロダイとそんなに変わりませんよ。

 

そしてこれからもしかしたらアイゴ成魚が押し寄せて来る可能性があります。産卵期ですし。その点から踏まえれば討伐隊を結成しておいたほうがいいかも知れません。

毒ヒレとか内臓は厄介ですが釣る上では楽しい魚。カーエー だって親戚ですからね。今後もアイゴの動向に注目です。

Youtube

 

取材協力

・水産技術センター

http://www.pref.kanagawa.jp/div/1730/

・三浦市観光協会

http://www.miura-info.ne.jp/

・みさき魚市場

http://www.city.miura.kanagawa.jp/ichiba/ichiba_index.html

・みうら漁業協同組合

・長井水産直売センター

http://www.nagaisuisan.co.jp/

・長井町漁業協同組合

http://www.jf-nagaimachi.jp/

・長井定置網株式会社

・株式会社 横須賀魚市場

http://www.f-to.com/

・横須賀市観光案内所

https://www.cocoyoko.net/access/information.html

・うれしたのし屋

・横須賀市大楠漁業協同組合

・金田湾 朝市場

http://sea.ap.teacup.com/kaneda/