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なぜベテランは「大潮後の中潮」を狙うのか?
目次
釣りは大潮後の中潮がいい――。こんなフレーズ、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?この記事では、その理由と理屈をわかりやすく解説していきます。
潮の基本と"中潮"の位置づけ
潮は月と太陽の引力の影響で動きます。干満の差が最大なのが「大潮」、最小が「小潮」、その中間が「中潮」。
潮が動くと海中に酸素が行き渡り、小魚(ベイト)も活発に。これが捕食魚を引き寄せる流れになります。
満ちては引き、引いては満ちる海のリズム。その調和の中に中潮の魅力がある。
"大潮前"と"大潮後"の中潮ではまるで違う
中潮には「前中潮」と「後中潮」があり、釣り人に人気なのは圧倒的に後中潮。
その理由は「潮の安定感」。大潮で激しく動いた潮が落ち着き、魚が安心して捕食できる環境になるためです。
なぜ"釣れる中潮"は大潮の後に多いのか
潮が速すぎる大潮では、ルアーが操作しづらかったり、ポイントが成立しない場所も出てきます。
中潮は程よい流れで、魚の活性も高く、釣り人も操作しやすい絶妙なバランスがあります。
また、大潮明けの濁りやプランクトンの増加も魚の活性を高める要因になります。
春夏秋冬、昼と夜で潮の動きは変わる
- 春(3〜5月):日中の潮がよく動き、午後が狙い目
- 夏(6〜8月):夜〜朝にかけて潮がよく動く
- 秋(9〜11月):夕マズメが最適
- 冬(12〜2月):夕方〜夜に潮が動きやすい
こうした季節性もありますが、それでも「大潮後の中潮」は安定した釣果が出やすいと言われます。
釣り人にとって"中潮が快適"な理由
中潮は潮が程よく動き、シンカーやルアーも扱いやすいのが特徴です。
- 釣り場の安全性が高い
- パターンが読みやすく、再現性もある
- ドリフトやボトム狙いのバリエーションも豊富
潮の緩急によって魚のスイッチが入りやすい点も見逃せません。
魚種ごとの中潮適性
- シーバス:潮止まり前後で活性が上がりやすい
- チヌ:流れが穏やかな中潮がボトム狙いに最適
- ヒラメ・マゴチ:ゆるやかな流れがベイトを流す好条件
- 青物:潮の動きが大きい方が好まれるが、操作性には注意
結論:中潮は、魚にも釣り人にも"ちょうどいい"
釣れるかどうかは、魚の活性だけでなく「釣り人が扱いやすいか」が非常に重要。
その点で「大潮後の中潮」は、両者のバランスが取れた「ちょうどいい潮」として評価されています。
迷ったら中潮。その言葉には、確かな理由があったのです。