さぁ、釣りを始めよう
その時に最初に投げるルアーはなんでしょう。
もちろんターゲットによって異なると思います。
ルアーローテーションにおいて正解というものはありませんが、場合によってはせっかく数が釣れるところを1匹で終わらせてしまう、ということもあります。
ルアーを投げ入れる、というのは魚に対して餌を与えるというよりは威嚇行為に近いもの。
その威嚇行為を打ち消すようにアピールした結果、餌として食わせることができるのです。
ルアーを投げ入れた時に多くの場合は警戒されるという
スタートからハードルの高い釣り。
それをいかに少なくできるのかというのも釣れる要素となります。
本命、そこにいるであろうと言うポイントにキャストで直撃させると散らせてしまうこともあります。
今回は釣れる可能性が高まる、数釣りができるルアーローテーションをご紹介します。
なおこの記事の内容はYouTubeでもご覧いただけます。
釣れる可能性が高まる、数釣りができるルアーローテーション
ルアーは自然界においてかなり異質な存在。
現代の人間社会ではロボットは異質な存在。
未来においてターミネーターはある程度人間に紛れ込むことが可能ですが犬にはバレてしまいます。
このように同族において姿形は似ていても異質なものというのはなかなか溶け込むことができません。
動物において防衛する意味でも集団、コミュニティというのは重要です。
そのコミュニティを乱すもの、統制が取れないものは排除する必要があります。
統制を失う、内乱が発生するというのは外敵からの攻撃を受けた際に致命的になりますし、内部崩壊して滅ぶということも考えられます。
そのため、人間社会でも感じることですがちょっと変なもの、変な人は孤立したり、ハブられているのが現状です。
それを肯定するつもりはありませんが、そういった行為は一種の防衛本能であると言えるでしょう。
さて少し話が逸れましたが魚においてルアーというのはそういった異質なものに当たります。
泳ぎが完璧で波動も生きた魚と同じだとしても臭いがない
といったなんらかの異常を魚は検知しています。
しかし「腹が空いてるからなんでもいい、まぁいっか」的なことや
どさくさに紛れていたりすると食ってきてくれます。
この辺においては解明されているわけではありませんが脳の発達が関係しているのでは、という研究が存在します。
そもそも自然界というのは相当に厳しく、慎重でなければ生きてはいけない世界です。
しかしやはりそこにはマンネリ的なものや本能的欲求といった要素に流されることもあるでしょう。
人間でも適切な判断を下すことができず、まぁこんなものか、的なことが起こるので魚でも同様のことが起こってもおかしくはない。
異物であるルアーを極力ナチュラルに、威嚇しないようにするためにもローテーションというのは重要になってきます。
特に一投目に入れるものは最重要です。
威嚇してしまう領域
魚種によって異なりますがほとんどの魚の意識、視界は真正面から上を見ています。
目がついている関係上、下はあまり意識されていません。
そのため下方向へは波動といった水を伝ってくる変化を検知する感覚
または嗅覚が管理しています。
下方向へはそれらの機関しかない
視力という決定的な要素がないため、比較的臆病になります。
人間でも後ろで何か物音がすれば驚き、振り向きますよね。
ルアーという異物を投げ入れる際、この敏感なエリアにいきなり突っ込んでしまうと魚はびびってどこかへ行くか、しばらくの間出てこなくなってしまいます。
今回の動画の結論になりますがルアーは上から、表層から入れていく必要があります。
中層にいるターゲットに対して、いきなりその下のボトムを通すと驚いてしまうことになります。
また先ほど紹介したように下方向へは視力はないため
さらには下方向へ急速に泳ぐようにできていないため反応しない、鈍くなると考えられます。
魚は食い上げをするものが多い。
青物ジギングなどフォールで食うのは上から落ちてくるものを確認した上で追尾している
または落下点で待機しているためです。
真下を通過したものに高速で反射できる魚は多くはありません。
経験上、ジギングなどのフォール以外でヒットした直後に急激に押さえ込まれるというのは少ないのではないでしょうか。
食いあげて食った後に潜っていく魚は多くいますが上から叩かれたようにラインが引っ張られるというのはあまり無いでしょう。
それではどのようにアプローチするのがいいのかご紹介します。
初手 ターゲットの上のレンジ
魚は上、または正面を意識している
下を通すとびびることがある。
ということから初手は水面直下といった表層側から通していくのが無難です。
とはいえ常にこの通りである必要はありません。
例えばヒラメといったフラットフィッシュ、根魚を狙う場合なら水深にもよりますが表層は無しで中層スタートで構わないかと思います。
浅い、まずめ時にはヒラメは水面直下まで上がってくることがあります。
他にはシーバス狙いで水深のあるエリアでベイトも見たところ浮いてなし
日中
という場合は中層からのスタートでもいいかと思います。
表層にベイトがいるかを確認するためにトップや水面直下を泳ぐミノーを入れるという手もあります。
必ずしも水面直下からスタートというわけではなく、想定されるレンジの一番上から、というのをお勧めいたします。
こうすることで無駄なプレッシャを与えず、活性の高い食い上がってくる魚に的を絞ることができます。
活性が高い場合は軽く5m
青物に関しては20m近くも食い上がってきます。
上から釣っていくことでこのように寄ってくる魚だけ、他の魚への影響を最小限に抑え狙うことができます。
徐々に下げていく
表層、上側には活性の高い魚が集まり、反応してくる。
ここで反応がない場合は徐々にレンジを下げていき、反応してくれる深さまでルアーを落としていきます。
活性が低くなればボトムの方に魚はよります。
また食い上げるとしても高活性な時ほど距離を取りません。
近くにあるものしか食わないといった感じです。
ちなみに食い上げるだけではなく、高活性な魚は横方向へも広く長く移動します。
そのため近くに高活性な魚がいる場合は割と適当に投げてもすっ飛んできてルアーを食ってくれます。
しかし低活性な場合ではスリットの上を通さないといけないといった細かい気遣いが必要になります。
レンジを下げていくと最終的にはボトムにつきます。
魚は目が左右についているので意外と横への視力が発達しています。
なので正面を通すというだけではなく、横並びに通せばチャンスはあるでしょう。
ただ一部を除いてボトムに張り付いている魚は活性が著しく低く苦戦することが予想されます。
最終手段は変則行動
上から下までちゃんと刻みました。
しかし何も反応がありません。
という場合はまだ諦めるには早いかもしれません。
レンジを刻んで通すということはルアーが一定の速度を持っているということ。
その速度に対して反応しない魚もいる可能性があります。
こういった場合にはストップアンドゴー、リフトアンドフォールといったスローの動きと縦の動きを織り交ぜたものが最適なこともあります。
またこういった動きではあえて逆に威嚇としてどついてもらうリアクションバイトを誘発できるかもしれません。
もし濃厚な実績の高いポイントで困ったらやってみてください。
ルアーローテーション
具体的なルアーのローテーションをご紹介します。
魚種問わず、上から
トップウォーター
フローティングミノー
シンキングミノー
同じくしてシンキングペンシル
バイブレーション
スピンテール
という順番です。
水深が浅い、深い
ターゲットによっては上からではなく真ん中
例えばシンキングミノーから下へいくということもあります。
アピール力で言えばトップウォーターが波動、サウンド、気泡とやかましい最強ルアーとなります。
ただ根魚には効かないので万能最強ルアーというわけではありません。
トータルで見てみればミノーがバランスが良いルアー。
しかしメーカー、機種によって波動の強さが異なるのでこちらも使い分けが必要になります。
使い分けとしては波動の強いものが先、それでダメなら弱い方といった流れです。
ちなみに
同じようなレンジを泳ぐフローティングミノーとシンキングミノーはフローティングの方がより強い波動を出します。
これはマナー本体の軽さが関係しています。
ルアーは基本的に軽量なものほどアクションが大きくなる傾向にあります。
参考になれば幸いです。
ローテーションは上から、アピール力の高い順、というのが多くの釣りでのセオリーとなります。
変則的なものや地域によって釣れるものが違うということもあるので、あくまで基本理論として覚えていただければと思います。