釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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締めすぎ?緩すぎ?ドラグ調整をミスるとどうなるのか

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この記事ではドラグについて解説いたします。

 

リールの重要な機能であるドラグ。

スピニングの場合は唯一アングラー側で設定しなければならないところです。

 

このドラグの設定ができていないとどうなるのか。

今回は締めすぎている場合、緩すぎる場合どうなるのか、ご紹介します。

 

 

この記事の内容はYouTubeでもご覧いただけます

ドラグを締めすぎる、または緩すぎるとどうなるのか - YouTube

 

 

締めすぎ?緩すぎ?ドラグ調整をミスるとどうなるのか

リールの性能において

 

リール本体の重さ、巻き心地、ライントラブルが少ない

といった点で比較されることが多いです。

 

 

決して我々はドラグを蔑ろにしているわけではないのですが、これらの巻き心地や軽さのように触っただけでわかるものとは違いドラグは触っただけではいまいちわかりません。

 

 

ドラグというのは魚がかかってみないとわからない要素。

これはロッドも同じで魚がかかってみないとどのように曲がるのか、操作性はどうかというのがわかりません。

 

 

またドラグ単体の性能だけでなく

ロッドやラインの力と合わさって本来のドラグの性能がわかります。

 

 

ドラグ単体で性能を見るのはとても難しいと言えるでしょう。

 

しかしドラグは釣りにおいてある意味生命線。

ドラグ設定がミスっているとせっかくのチャンスを逃してしまいます。

 

その最大のチャンスに対して事前に完璧に設定できるわけではないドラグはぶっつけ本番となるわけです。

 

 

 

今回は最適なドラグ設定についての解説

というのは一概に難しいので極端に

 

キツすぎる場合、緩すぎる場合はどうなるのかというのをご紹介します。

 

 

ドラグが必要な理由

ドラグというのはラインブレイクを防ぐ役割があります。

 

これは皆様ご存知の通り、魚の急な走りに対して設定した荷重を超える場合にラインが放出されるというものです。

 

ラインが切れてしまうのを防ぐ役割もありますが同時に魚を落ち着かせる効果も持ち合わせています。

 

 

魚だけではありませんが生き物は反発する力、性質があります。

引っ張られると反対方向へ引き返そうとします。

 

魚も強引にやればやるほど暴れるのです。

 

 

これを少しでも軽減させるのがドラグ。

もちろん魚が暴れてでも無理なやり取りが必要な場合もあります。

 

 

 

魚からの衝撃を受ける順番でいくと

ルアー

スナップ

ショックリーダー

ロッド

ドラグ

 

と最後にきます。

 

ロッドがしなってからドラグが出ますよね。

 

 

ドラグは最終防衛ラインであると言えるでしょう。

または保険かもしれません。

 

 

ドラグの重要性が見えてきたところでそれぞれの場合をみていきましょう。

 

 

ドラグがキツすぎる場合

ドラグがキツすぎる場合

 

この状態で発生する問題はラインブレイクです。

 

 

ロッド、ラインの耐久力を上回ってドラグが作動しない場合、当然ラインが切れます。

 

ラインの切れ方ですが一番多いのは結束部が切れる。

次に直線的にラインが破断。

これは傷んでいる箇所があったりしてそこが切れたりします。

 

またフルロック状態でヒットするとラインが切れなくてもスプールにラインがめり込むことがあります。

スプール内にあるライン同士での摩擦が発生し、そこで切れるか傷がついて後々切れる可能性が高くなります。

 

ラインの太さ、その時のロッドの角度によってはラインが切れる前にロッドが折れることもあります。

 

 

ドラグをフルロックする場合は1mmでもラインを出したらダメな場所、場合ではフルロックしますがあまり機会はありません。

 

フルロックした状態で突発的な負荷がかかるとリールが破損することもあります。

 

一番あり得るのはベール、ラインローラーの破損。

または持ち手であるハンドルが壊れる事があります。

 

 

 

人の命に関わるものもあります。

ドラグがキツすぎる状態で大型の魚・・・

例えばヒラマサ、GT、マグロがヒットしたとします。

 

ヒットした時の衝撃はかなりのもの。

 

これでドラグによってラインが出ない場合、その衝撃がアングラーの持ち手、体に伝わります。

 

最悪そのまま引っ張られ、転倒し、転落に繋がったりします。

衝撃でタックルを落とし壊れたり、そのまま海に落とすことも考えられます。

 

大型の魚を狙う時のフルロックは注意と覚悟が必要です。

 

 

 

 

ドラグがきつい場合のメリットもあります。

それはフッキングが決まりやすいということ。

 

 

これは後ほど緩い場合でもご紹介しますがドラグがきついと魚がヒットした時、合わせでしっかりとフックが魚に刺さります。

 

また合わせなくてもオートで深く刺さる場合もあります。

 

 

ヒットの衝撃で深く刺さるのとラインが切れないところの間が適正なドラグかもしれません。

 

 

ちなみにタチウオやサワラといった口、顎が弱い魚もいます。

これらの魚に対してきついドラグでパワーファイトすると顎が外れてバラすこともありますので注意が必要です。

ドラグが緩すぎる場合

ドラグがキツすぎてラインが切れる、衝撃で転んだりする、タックルを手放してしまって海に落とす

 

 

ならドラグが緩い方がいいじゃん!

ドラグをゆるくして魚がかかってから締めればいいじゃん!

 

と思うかもしれません。

 

確かにこういったリスクは回避できますがドラグが緩すぎる場合にも大きな問題があります。

 

 

一つはドラグが緩いとフッキングが決まらないという問題。

 

これはフックとルアーの動きを見てみると魚がフックに触れた瞬間。

本来であれば動かないか引っ張られることでフックが深く刺さります。

 

しかしドラグが緩すぎる場合は魚の当たりに対して反発力が効かないので刺さりはするかもしれませんが深く刺さることはないでしょう。

 

 

しっかり合わせを入れたとしてもその合わせ分、ラインが出ますので合わせの意味がないと言えます。

 

 

当たりがあってもなかなか乗らない。

その時ドラグがジャッって出ているのなら緩すぎるのかもしれません。

 

 

 

ヒットした後にドラグを締めていくというのもなかなかスリルのある行為です。

 

魚が走った、よしドラグを締めよう!

 

 

ファイト中に締めるドラグ、その1回しはどれくらいドラグがキツくなるかわかりますか。

 

ちょっとずつやればなかなか魚は止まらない。

しかし一気に締めればラインブレイク。

 

スリル満点です。

 

 

 

さらに魚が一回走った

そのパワーは魚の本気でしょうか?

 

もしその一回の走った力に対応するようにドラグを設定したとして、次に来る魚の突進は先ほどの1.8倍のパワーだったらどうなるでしょう。

 

いつ魚が本気を出すのかわかりません。

 

 

この逆にドラグがキツすぎてロッド、ラインの悲鳴が聞こえる・・・

 

ドラグを緩めるしか・・・と緩めて魚が止まらずに走っていったり、または近くの障害物にラインが当たって切れてしまうこともあるでしょう。

 

 

先ほども紹介したようにドラグは予行練習ができずぶっつけ本番です。

なので一度で完璧な設定はかなり難しい。

 

 

こればかりはタックルの性能を熟知、そして経験が必要となります。

 

 

締めすぎ、緩すぎどっちがいいか

キツすぎる場合と緩すぎる場合に起こる問題を紹介しました。

 

 

最適な設定を一発でするのは難しい。

 

では強いていうならキツすぎるのと緩すぎるのどっちがいいのか。

 

 

 

私の意見はキツすぎる方がいい、です。

 

 

まず緩すぎる場合はファイトする以前にフッキングが決まらないことが多くなります。

あたりはあるのに乗らない!って結構精神的にキツくないですか?

 

 

そこから妄想して

ショートバイトか?ベイトか?

と実際は本命なのにドラグ設定のせいで迷走するのは避けたいところ。

 

 

それよりフッキングが決まりやすい締めすぎている状態。

これで大型がヒットしてラインブレイクしたら大型がかかったという事実は残ります。

迷走する緩すぎより今起こった事象がはっきりします。

 

ヒット時の衝撃はショックリーダーにお願いすることにしましょう。

 

とはいえ、身体的なダメージ、安全性などの問題もあります。

 

 

 

もし締めすぎて起こるラインブレイクが心配ならラインを少し太くしてみませんか?

緩すぎて魚が止まらないが締める勇気がないならスプールを手で押さえてみてはいかがでしょう?

 

 

釣具の中で司令塔とも言えるドラグ

ドラグの設定によって他の道具の性能が発揮されるかどうかが決まります。