ナイトゲームは昼間には出会うことができなかった魚に出会うことができる
これは夜行性の魚が釣れる、という意味も含みますが昼間では警戒心が強過ぎて釣ることができなかった魚も夜には釣りやすくなるということ。
釣りにおいて夜が人間に与える影響はかなり大きく、潮の流れ以上に爆発的な効果をもたらす場合があります。
その反面、夜行性ではない我々人間は暗い中では自力で視認することができず、大自然の脅威の中では無力と言っても良いでしょう。
サーフではヒラメ、マゴチといったフラットフィッシュをデイゲームで狙うのが一般的ですが夜はどうなのでしょうか。
実はサーフのナイトゲームはとんでもないポテンシャルを秘めています。
今回はサーフのナイトゲームについて解説いたします。
この動画の内容はYouTubeでもご覧いただけます。
サーフの夜釣りは釣れる?ナイトサーフで釣るために知っておきたいこと
まずサーフでのナイトゲームについて皆様が気になるのは
デイゲームより釣れるのか
どうやったら釣れるのか
デイゲームとは何が違うのか
という点ではないでしょうか。
単純に結論を言って仕舞えば
デイゲームより簡単に、大きい魚を釣ることが可能です。
ただしこれはナイトゲームの性質、デイゲームとの違い、釣れるメカニズムを理解しておかなければなりません。
それでは順に解説させていただきます。
ナイトゲームが釣りやすい理由
ナイトゲームといえばシーバスが最も有名なターゲットかもしれません。
シーバスは夜行性、と思われがちですが実は完全な夜行性ではないとされています。
というのもシーバスは日中でも条件さえ合えば積極的に行動します。
特に潮が日中に大きく動く春から夏にかけてはデイゲームが盛んです。
シーバスを含めフィッシュイーターといった狩りをする魚は夜の闇に紛れて活発に動くため釣りやすくなるとされています。
日中では巨体なゆえにちょっとでも動いてしまえば周囲に察知されてしまい餌に逃げられてしまう
それだけではなく魚を狙っている鳥などの天敵からもよく見えてしまうのです。
大型のフィッシュイーターでも餌に逃げられない、天敵からも回避できるだけの能力があれば日中でも盛んに捕食します。
例えばマグロをはじめとする青物。
圧倒的な速度、水深の適応能力、集団行動
これらが備わっており日中餌を追い回しても捕食することが可能で、ある程度は天敵から身を守ることができます。
釣りやすくなる理由として夜にはフィッシュイーターが活発になる
これだけではありません。
日中ではヒューマンプレッシャーが最も釣れなくする原因と考えられています。
人が水辺に立つだけで、ルアーやラインが水につくだけで魚は警戒します。
特に冷静に身を潜めてチャンスを窺っている日中ではそのちょっとした変化が伝わりやすく、魚にプレッシャーを与えるのです。
しかし夜の場合、フィッシュイーターは身を潜めているより活発に動き回っているのでそのプレッシャーを感じにくくなります。
また視認性としてもラインやルアーが日中より見えにくくなるため見切られる可能性も低くなってきます。
余談ですが魚種によっては日中は濁りがあった方が見切られにくいとされていますが夜ではクリアな方がしっかりとアピールできて釣れやすいとも言われています。
サーフでの夜の魚の動き
日中とは異なり潮の状態に関係なく、魚は夜に接岸します。
なぜ接岸するかというと暗くなると小魚が餌を求めたり身を守るために浅場に入ります。
この浅場に入る理由は沖ではコントロールできず自身が流されて危険なところへ行かないようにするため
浅いところにいれば水深がないため物理的に大型の魚は入ってきにくくなるから、と言われています。
しかも日中では点々としていたベイトが身を守るために大きな集団となります。
その浅場に入ってくる魚を追ってフィッシュイーターも接岸するというわけです。
ベイトにとっては安全圏であるとされる浅場、確かにフィッシュイーターが入ってこれないところもあるでしょう。
そう言った場合、フィッシュイーターはどうしているか、というと下潮で水位がなくなり一緒に流れてくるベイトを待ち構えています。
ここがナイトサーフで狙いたいポイントの一つ。
これに関しては後ほど詳しく解説いたします。
他には夜のサーフでは日中では起こらなかった回遊が多くなります。
なのでナイトゲームでは回遊待ちをしていると日中よりは釣れる可能性が高くなりますがそれが意外と簡単ではありません。
回遊は餌を探し回って、食べ歩きのような状態と今紹介したようにベイトが落ちてくるのを待てる場所を探していることがあります。
単純に回遊を狙う場合であれば潮の流れが効いているポイントが有力となります。
狙うべきポイント
狙うべきポイントは流れのあるところ。
これは回遊待ちの釣りになります。
流れとは沖に流れる本流
または波打ち際に起こるヨコヨブからの離岸流も本命となります。
沖に流れる本流は餌を探して活発に回遊している魚なので留まる理由がなければ時合が短いことが多い。
波打ち際付近ではベイトが接岸していてそれを狙って入っている魚なのでベイトが溜まっていればチャンスタイムが続くでしょう。
次に抑えたいのがベイトが溜まっているところ。
ちょっとしたワンドだったり、ヘッドランドの付け根のようなところ、根回りが代表的です。
ベイトが波打ち際に溜まっているをが見えた
しかしその近辺で反応がない、というときは下げていくときにベイトが払い出されてチャンスになるかもしれません。
逆にこれから上げてくるという場合はまもなくフィッシュイーターが入ってくるのかもしれません。
ナイトサーフにおいてベイトを見つけたらじっくりとやり込みたいポイントです。
日中とは違い、夜のベイトはあまり動きません。
動くとしても流れに乗ったり、払い出されたりということがほとんどです。
流れがどのようになっているのか、ベイトの動きなどを知ることができると今後も同じパターンで釣ることができるようになります。
上げでベイトが溜まるところというのは今後もそこに溜まることが多いでしょう。
そして下げで本命が食ってくるようならそこは下げの払い出しで待ち構えている場所ということになります。
こういった傾向は季節や天候によって多少変化はありますが、大きく変わることはありません。
一見何の変化もないように見えるサーフですが上潮でベイトが溜まりやすいところ
下潮で払い出し、そこにブレイクがあってフィッシュイーターが溜まりやすい場所といったものが存在します。
何らかの変化が重要なポイントとなります。
ナイトサーフで注意したい点
立ち位置について
夜は当然見えにくいため、不用意に海に近づくのは危険です。
安全上の問題もありますが釣れなくなる理由にもなります。
サーフの釣りでは遠投性が重要となってきますがナイトゲームではさほど重要ではありません。
ナイトゲームでは遠投性よりアピール力で魚を寄せることが必要です。
視認性の悪い夜でルアーを見つけてもらえないことには始まりません。
先ほど紹介したように夜には魚が最も接岸します。
なので足元にはたくさん釣れる魚がいる可能性が高いのです。
一歩前に出ればより遠くを狙えますがナイトゲームでは遠くより足元を大切にしたいところです。
仮に足元に十分な水深がない場合、ブレイクがない場合でもミノーで届く範囲にブレイクが存在するはずです。
ナイトサーフにおいて立ち込みは必要ない、と個人的には考えております。