釣れ然なるままに written by 小泉 貴久

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釣り人にとって本当の夜明けは来るのか

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人はいま、戸口に立っている

私の好きなアニメのセリフである。

 

大型で強い勢力の台風の影響で釣りができなくなった

記録的大雨による増水がの影響で釣りができなくなった

コロナウィルスの影響で釣りができなくなった 

 

近年聞く言葉はこればかりだ。

釣りができなくなった、と。

 

逆に釣りができるようになった

という明るいニュースはあるだろうか?

流れ星のようなものだとすら思える。

以前から説いているが釣り業界は衰退産業である。

 

衰退産業の友達をご紹介しよう。

・紙を取り扱う出版業界(印刷業界)

・テレビ業界

・音楽業界(主にレコード会社)

・製造業(衰退しないが機械やAIに変わる)

・葬儀屋(家族葬が大人気)

 

とあげれば正直キリがない。

ただこれら今後斜陽産業と釣りは仲間である、と言われればなんとなく納得してしまう自分がいるのではないだろうか?

 

今回はジャーナリスト風にこの記事を書いていく。

暗雲立ち込める釣り業界。

果たして夜明けは来るのか。

 

釣り人にとって本当の夜明けは来るのか

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釣り人は今、深夜の暗闇にいる。

 

そう、釣りに行こうと思い立った

そこまでは良いが路頭に迷う可能性が高い。

 

あそこの釣り場は閉鎖されていないのか?

駐車場はあるのか?

そもそも釣り人で混雑していた自分が竿を出せるスペースがあるのか?

 

釣りに行くという一見気軽な行為が多くの迷いや不安を生じさせる。

 

社会やビジネスの基本はなんだろう?

人間関係においても必要不可欠とされるであろう

 

需要と供給

このバランスが崩れた時、終わる。

 

今釣りにおいては需要はあるが圧倒的に供給が足りていない。

釣り場は少ないが釣り人は多いということだ。

 

朝一で出かける

そんなのは時代遅れである。

日付が変わる頃、いやもっと前から場所取りをして朝マズメに備えろ。

そんなところもあるようだ。

 

釣り人にとって本当の夜明けは朝マズメを迎えることなのだろうか。

 

 

釣り人は夜明けを前に西に走る

日、出国 

日本

 

東から太陽は昇り、夜明けとなる。

 

現在釣り人は時間的意味、光量では夜明けを迎えることができている。

しかし実情は暗闇のままである。

先ほども書いたようにこのままこの状況が続けば釣りは斜陽産業。

風前の灯だ。

 

釣りというのは管理されたものではない。

管理されたというのは

・船

・管理釣り場

くらいだろうか。

 

多くの場合、主に陸っぱりのことだが漁協組合、公共団体、私有地などの場所をお借りして楽しむ行為である。

所有者に対して

 

「お気持ちばかりですが」

「つまらないものですが」

(私はつまらないものなどいらないが)

 

と言ってお中元やお歳暮を送っても良いほどだ。

 

しかし実情としてはどうだろう。

ゴミという置き土産

路駐と言った車の展示会

を開いているのが実情だ。

 

さらに情報社会。

簡単に情報が人を呼ぶ。

ゴミがゴミを呼ぶと同意義だ。

 

それは釣り場が閉鎖になってもおかしくない。

または閉鎖がすぐそこまで迫っている、現在対応を検討中だと言っても良いだろう。

 

釣りに行く

夜明けを待つはずが実は西へ向かって全力で走り、夜明けが遠のいて行っているのを知った方がいい。

 

釣り産業と釣り場は密な関係ではない

そもそも釣り人はなぜ嫌われる?

なぜ拒絶、排除される?

 

釣り人の後ろに立つものはないのか?

本来であればメーカーや店舗が釣り人のスポンサーだと思う。

 

視点を変えれば釣り場、そこを管理所有する組織や個人はクライアントだ。

クライアントのご要望にお応えしなければ契約は取れない。

当然だ。

 

しかし釣り場というクライアントは我々釣り人には何も求めていない。

使用料として金を渡せば納得するのか?

それとも清掃を心がけたり神社や寺のように修繕などを手伝えばいいのだろうか?

その答えはわからない。

 

少なくとも我々はお呼びではないというのは事実だ。

 

ではそんな釣り場に行けるためにスポンサーポジションの釣具店、メーカーが謝礼をしているか?

ほとんどの釣り場では謝礼という行為はしていないだろう。

仮にもしていたとしても膨大な数だ。

 

隣の漁港はメーカーから謝礼を受け取ったのにこっちは来てない!

そんなトラブルになりうる。

 

つまり釣り人の愚行をフォローする存在はいないのである。

 

ビジネスモデル上、性質上仕方ないことではあるがメーカーや釣具屋は一方的に製品を売って責任を取ることができない。

レジ袋の有料化についてもそうだ。

 

釣り場で捨てられているものはパッケージだったりする。

下手すれば釣竿の箱も捨てられている。

 

あまりこう言った直接的表現はしたくないがゴミを渡していると言ってもいい。

 

今後最大限の努力

・パッケージ回収キャンペーン

(すでにやってるメーカーもある)

・売り場でのパッケージの不要確認

 

などを進めているがまだ追いついていないのが現状だ。

 

なぜ釣りにおいてゴミを捨ててしまうのか。

正確には釣りだけではなくアウトドア全般である。

 

簡単に言えばその場でゴミを捨てれるところがなく、持ち帰るのが面倒。

というのが大半の答えだ。

仮にもアマゾン、楽天の過剰包装が家に届いたとしても、家にいる限りはちゃんとした処理をしてゴミ捨てを行う。

 

面倒でゴミが出やすい

これが問題だ。

 

売れるほど釣れるほど釣り場がなくなる

なぜ釣り場が少ないのに対して釣り人が多い

たったそれだけで夜明けが訪れないのだろうか。

 

誰がどうとかいうつもりはないが一定数、数値として考えて欲しい。

10人いればそのうちの1人がポイ捨てをするかもしれない。

 

100人いれば10人

1000人いれば100人

 

1人はまぁ目を瞑れる、見落とせるかもしれない。

しかし100人となれば団体客だ。

これが数少ない釣り場でゴミを捨てたとすれば一大事だ。

100人が捨てるゴミは自治体のゴミ回収見てればわかる通りすごい量だ。

 

釣り場が少ないということは、そこへ人が集うということ。

集うということはこの捨てる10%も増えるということである。

もちろん皆さんの呼びかけやパトロールで保全を保っている地域もある。

 

一旦整理しよう。

 

売れば売るほどに

釣りにおいて現在需要と供給のバランスが合っていない。

 

受け皿は溢れかえっているのが現状だ。

そこへさらに製品を押し込めるとどうなるか?

溢れ続けてしまう。

 

釣れば釣るほどに

これも製品が売れるのと同じだ。

製品が売れる、ということは使いたい、それを使って釣りたいと思っている人たちばかりだ。

これに関しては釣り業界に従事する私としても非常に嬉しく思う。

 

が釣れるという情報は溢れている釣り場をさらに溢れさせる行為。

先ほどの話で言うとゴミ、路駐が増える可能性もある。

 

 

ここまで来るとどうすればいいんだ。

緊急事態宣言が明けても釣り自粛は継続しなければならないのか?

様々な考えがあるとは思う。

だがこれが現状であり、夜明けを迎えられない理由でもある。

 

釣り場が深夜から混むと起こる問題

先ほど少し触れたが以前にも増して釣り場が混雑するようになった。

したがって深夜、もう日を跨ぐ前、日の出6時間前に到着して場所取りをしなければならない。

まぁ気楽に考えれば夜釣りを楽しむことができる。

 

しかし全ての釣り場が夜中安全とは限らない。

 

例えば磯。

簡単に入れるところは混んでいる可能性が高い。

だから崖を降りるようなところもある。

となると暗いので当然事故が起こりやすくなる。

 

滑落してはひとたまりもないだろう。

 

他には波がよく見えずさらわれてしまうパターンも考えられる。

特にヒラスズキ狙いで釣りに出かけ、朝一いいポイントを狙いたいから待機する場合も出てくるだろう。

サラシが出るようなシケで真夜中に磯にいるのがいかに危険か。

 

また同様にはこれから青物シーズンが本格化してくる。

磯で釣れることが多い青物はとにかく人気が高い。

ヒラスズキ人口の2倍以上いると言ってもいいだろう。

このハイシーズンに関してはほぼ無装備(ライフジャケット、スパイクなし)の人も多く見かける。

また海にさらわれるのが多いのもこのシーズン。

 

今後これらの事故が増えるのはほぼ間違いないだろう。 

本当の夜明けとは

釣り人にとっては辛い時代であると言える。

これまで戦争などを経験した日本ではあるが釣りに関して、これは一種の弾圧に近い状況に直面したことがあっただろうか。

 

釣りにとって本当の夜明けとは選択肢が多く、トラブルも少なく、ストレスが少なく釣りができる状況だと思っている。

簡単に言えば釣り場が増えれば劇的にこの事態は改善するとすら思える。

(と言ってもゴミとか路駐は消えないが)

 

今我々にできることは

一人ひとりの意識を高め、協力し合うことではないだろうか。

簡単に言ってしまうとこんなものだが色々と考えなければならないし、注意しなければならないことも多くある。

 

今釣り人は西へ向かって走っている。

東へ向く日はいつになるのか。

 

頑張ろう。